空に星が綺麗
私コマンダンテ生で観たことある気がする
コマンダンテは吉本の漫才コンビ。
もとは大阪の5upよしもと、よしもと漫才劇場という若手の劇場で活動していましたが、2017年に大阪から上京し、今は大宮・幕張など首都圏の劇場を中心に活動を行っています。
あるとき、コマンダンテのネタをYouTubeで見ていました。
「背が高い方が安田で、低い方が石井です。」
「…どっちでしょうか。」
というコマンダンテの王道掴み。何度も聞いた。
なのにこのときはちょっといつもと違いました。聞いた瞬間、急に目の前にコマンダンテのシルエットが浮かんだのです。妙にしっかりと立体的に。
あれ、私コマンダンテ生で見たことあったんかな。なんかすごい目に焼き付いてる。
私は田舎の生まれで、大学進学とともに上京してきた典型的な東京の大学生です。なので、お笑いの劇場に通うようになったのも上京以降、ここ最近の話です。
今ではそれなりの頻度で劇場公演を観劇しているので、いつどこの劇場でどの芸人のネタを見たのか分からなくなることが結構あります。
なので記録をかねて、観劇後ほぼ必ずその日出演されていた芸人のステッカーを購入することにしています。
しかし、狭い6畳のどこを探してもコマンダンテのステッカーは見つかりません。
私は記憶力が悪いのでステッカーがないと観劇したことを証明できません。
私は1度気になると解決するまで永遠に気になり続ける質なので、そこから過去公演のチケットや履歴を辿って、自分が行った公演の出演者などを調べました。
それでもコマンダンテの名前は見つかりません。
いや、こんなにシルエット鮮明なのに劇場行った痕跡が見つからないなんてことある???
それとも漫才の動画見すぎて脳内で独自にコマンダンテの3Dモデリングしちゃった?
怖いじゃんね…
それからずっと謎を抱えたままコマンダンテのことを気にしつつ過ごしていました。
そしてしばらく経った昨日、たまたまこの曲を聞いたのです。
冒頭の1フレーズ「口笛吹いて歩こうよ」
何故か三八マイクの前に歩いてくるコマンダンテの2人を思い出しました。
これ!コマンダンテだ!
ある直感とともに私はコマンダンテのWikipediaを調べました。
すると思った通り
「空に星が綺麗」はコマンダンテの出囃子だったのです。
出囃子は生の劇場観劇の醍醐味です。
テレビや配信では利権の関係で漫才師それぞれの出囃子を使用することができないので、聞くためには劇場に足を運ぶしかありません。
この曲を聞いてコマンダンテを思い出せるということは、もう劇場でコマンダンテを観たに違いないのです。
出囃子が大事なものだという話はよく聞きますが、出囃子がどれだけ芸風や雰囲気を印象づけているのかを実感しました。
たしかに「空に星が綺麗」はコマンダンテの気負わない雰囲気、穏やかで憂いのある佇まいにぴったりの曲だと思うのです。
この曲を背負って歩ける芸人ってめっちゃかっこいいじゃん…
今度劇場に行ったら必ずコマンダンテのステッカーを買おう。
余談ですが、
コマンダンテの背の高い方、安田さんは183cm、
背の低い方、石井さんは180cmあります。
2人ともここまで高いと、どっちが背が高いかなんて正直どうでもいいね。
(※2022年6月25日加筆)
劇場通い始めてそれなりに経ちました。飽き性の私にしては珍しくまだ続いている、それどころか余計に加熱している気もしなくもないですが。
この文章を書いたあと、コマンダンテは年間舞台数(推定)日本一となり、大宮セブンの一員になり、衣装も変わりました。
そして「空に星が綺麗」は毎日どこかの劇場で流れているはず。
・
(※2023年5月加筆)
ここ数年の関東のお笑いファンがいちばん見てきた芸人はコマンダンテで、いちばん聴いた出囃子はこの曲だったんじゃないかな。
「空に星が綺麗」も「もういいです」も、もう聞けないと思うと喪失感が…いや、ないな。
こんだけいつでもどの寄席にもいた人たちがもう今後いないなんて想像できないというのが正直なところ。
でも先日、FANYアプリのフォロー欄を何気なく見たらもうコマンダンテはいなかった。こうやって今後何年もかけて少しずつ居ないことを受け入れるんだろうか。
いやあ、めちゃくちゃ好きだったなコマンダンテ。これからも忘れないだろうな。
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