脳のコンディションの整え方 茂木健一郎著
選んだ理由
脳の状態を快適にしていくことが大好きなのと、茂木さんのお話しがすきなので、新書であることも手伝って手に取ってみました。
①脳を整える生き方について(12′10″)
著者は、生きがいを持つことと和(なごみ)についてまとめている。
まず、生きがい。日本人は生きがいをもつことが得意な民族である。
日本語の言葉の中でも、生きがいという言葉が外国人から注目されているようだ。生きがいとは、何か?例えば、アメリカ人は、アメリカンドリームという言葉があるように、とにかく成功しなくては!という思想にとらわれ過ぎの傾向があるようです。それでは、脳と身体の調子が整わなかったりしてしまう。長寿国である日本は、生きがいという考えがある。
例え、小さいことでも個々に大切な生きがいというものを持つことで、日本人は、よりよく長く、生きる意味や価値を送る為の人生をもっている。
そして、世界から評価されている和(なごみ)という知恵。なごみ戦略とも言い、生きていく中で、一つのことに依存しすぎないといいうこと。例えば、学歴にこだわる。仕事にこだわる。キャリアにこだわるなど…。ここから一歩飛び出して、色々なところに目配りをしてバランスをとることを和(なごみ)という。これは、敵をつくらないということ。例えば、意見が違う人とはつながらないという考えではなく、あえて異質なものを自分に取り入れて、なごみ戦略にでることを著者は勧めている。
②脳の仕組みの活かし方について(7′15″)
DMNというのがある。デフォルドモードネットワークである。こらは、ボーっとしている時だけ活動するネットワークである。現在研究最中であるこのネットワークは、蓄積された情報の整理や、感情のストレスなどの解消を行うネットワークなようだ。
創造性のルーティン化について。ひらめきを日常的に求めない人に、大したひらめきはない。100のひらめきを求める日常を送らなくては、これらのアイディアは生まれないとある。
脳科学的には、他人から負荷をかけられるとストレスやハラスメントのもとになるが、自分が自分に負荷をかけることは、とても大切な事だと言っている。人には、やらされている自分。自分ですれば、やらせる自分。同じことをしても、まったく違うものになるのです。積極的に自分に負荷をかけることを著者は勧めている。
③ビジネス脳の鍛え方について(10′3″)
出来るだけ近くと出来るだけ遠くを見る。どちらかではうまくいかない。出来るだけ遠くというのは、自分の人生の目的など。出来るだけ近くというのは、目の前の事。今の自分が、どう大きな目標につながっているのかが大事。脳を疲れさせないスケジュール管理の方法で、ポモドーロメゾットがある。著者は、これをあまり進めていない。むしろ、同じモードでの仕事を続けていることでの疲労感を取り除くために昼間のほんの10分の睡眠。モード切替などが大事と言っている。
脳というのは、ストレスからバランスを崩すので、このストレスを上手くコントロールすることがとても大事とあります。
気付き
この著書を読んでみて、具体的な脳の活用方法を書かれているかと思いきや、どうゆるむか。どうなごむか。全体的な人のバランスについて書かれていると思いました。特に、ビジネスでの成功や、人生の成功を思いながら、夢をもって行動している頑張り屋さんな人への激励本のような感覚を持ちました。大きな夢につぶされてしまい、夢かなわずに自分がボロボロになってしまう人が多いことも踏まえて、書かれている本かと思います。
根詰めてしまう、若くて無理のきく人へ。良い習慣を作る為の良書かと思います。そして、若くはないですが、わたしも活用して実践していきたいと思いました。