女の子の自己肯定感を高める育て方 吉野明著
選んだ理由
子育ての本を、最近は手に取っていなかったというのと、著者に惹かれて読んでみることにしました。
①知っておきたい女の子の特性について
完璧主義傾向が強い女の子。完璧主義は完璧という前提が崩れた時は弱い。例えば、制服のリボンがないから学校にいけない!(完璧に整っていないと難しい)著書の中では、宿題が終わらないから学校にいけない女子がいるらしい。原因としては、幼い頃に「ちゃんとしようね。」と教育してきたことが原因の一つとなるらしい。「ちゃんと〇〇した?」は好くない。例えば、リボンのない子供に、「ママも、リボンなくてつけていなかった日があったよ。」とか「ママも、宿題忘れていった時があったよ。」という。完璧であり続けることは難しいが、完璧にできないと自己肯定感が下がる事がデメリットである。そして、完璧主義者は、他人に対しての評価が厳しくなる。例えば「私は完璧だけど、あなたはだめね。」という心と態度では、人間関係を育むうえで大きなデメリットだと著者は言う。
どんな時でも完璧でなくてはいけないという心から完璧でなくても大丈夫という心に変えていける事が大事である。
②娘の自己肯定感の高まる接し方について
あらゆる言葉を自分の否定としてとらえてしまう子ども。これは、原始的なありのままの感情を抑えこむようにしつけられてきたことの弊害と著者は言う。自己肯定感が低いというのは、このようなありのままの自分をそのまま受け入れられなくなっている状態のこと。対処法としては、娘の気持ちのまま、共感すること。そして、一番の解決法はスキンシップ。ぎゅっと抱きしめることが出来たら、子供には言葉はいらないと著者は言う。
親は時には、子供を甘えさせることが必要。甘えさせるとは、好きな事をさせるのではなく、相手を認め受け入れる事。
女の子の場合、自責観念も強いので、勉強が身に入らない自分を責めたりしてしまう。なので、強くしかることはない。
女の子は内向的なので、心の痛みを話すことが出来ない。言葉、行動、態度、表情、姿にその片鱗があらわれているので、親は小児科医のような目線で感じてあげることが必要。著書には、派手な外見になってきたら、自己肯定感が下がってきていると察するべきであると言う。
③娘の苦手意識や失敗に同調しないことについて
例えばテストで30点をとったとして、親が「ダメじゃない。」「勉強しなさい。」というのは、思春期の娘にはご法度とある。こういう場合は「あ~。30点だったんだね。」と同調すること。上から目線の言葉は、反発心を植え付けるだけ。思春期は、失敗を考えさせて、どうしたらよくなるかを親子で考えることが大事とある。失敗した時の親のかかわり方が一番大事と著者は言う。娘が「苦手。」と言ってきた時に「ママも~。」っと同調も良くなくて、「英語の単語覚えが苦手でも、発音はできてるじゃない?」などどいうことで、私は、苦手でもないかも…と思うことが出来るようになるとある。
気付き
私立中高女子の学校の校長先生を44年もしてきた著者の言葉から、我が子と重なるシーンが何か所もありました。
特に感じたのは、意外に傷ついていたり、頑張っていてもうまくいかなくて苦悩を抱えていたりというのが、私が気が付かないけれども我が子にもあったと感じました。先日、予定がブッキングしていて塾の模擬が受けれないので、一日前倒しの電話を塾にした瞬間、娘が泣き出して「勉強する暇ないからどうするの!」と言い出した。確かに、いっぱいいっぱいの中、学校と勉強と塾や習い事で、遊んでいる暇もない。そんな中を、何とか楽しくしていこうと本人なりに頑張って冗談をいったりして自分を励ましたりしていたことにも気が付かなかった事がありました。言葉にしていなくてもちょっとしたしぐさから察していく責任があるな~と気が付いた一見でした。
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