人生が上手くいく!セラピストという生き方 おのころ心平著
選んだ理由
いただいた本なのですが、読んでいなかったというのと、今現在抱えている問題の答えが書かれていると思い、ちょうど良いタイミングかと思い読むことにしました。
①聴覚感受性について
音楽家のレベルではなくても、聴覚の感受性を磨くことはとても大事である。例えば、外で小鳥がさえずっている音や車が走っている音などの自然音から聴覚を磨くこと。多彩な音に聴覚を触れさせることは、人間関係や言葉の大事なニュアンスなどにもとても関係があるようです。例えば、言葉のちょっとした部分から心理状況をキャッチ出来る感受性は、自身の聴覚を磨いていくことで鍛えられる。セラピストの傾聴力というのは、ただおうむ返しにしたり、質問を棒読みにするのではなく、傾聴の姿勢にあるのだから、無機質な傾聴にならないためにも、聴覚感受性を高めることはとても大事なことになります。
②視覚感受性について
見たいものを見たように見る脳の癖がある。だから、見ていても、全部は見れていないのは当たり前である。全体を観察する観の目。細部をみる見の目の両方を鍛えるのが理想的で、宮本武蔵の「五輪書」に書かれている。観の目と見の目の両方が出来ていると半眼になると言い、例えば奈良の大仏がいい例である。全体と部分を見るということは大事なことで、今をみながらも、現在・過去・未来を含んだ全体像をみることであり、これが出来ることによって心にぶれが少なくなります。
例えば、道を歩いていても、歩きスマホをするのではなく、周りを見渡したりして、気が付かないことから新たな発見をしたり、歩いている人を観察したりすることで、観察力がつくし、それはやがて考察力に繋がります。
③色彩感受性と色の効用について
この世の中に色彩は存在しないという現実がある。色彩というのは相対的なものであり、動物たちはカラーが存在しない世界で生きていたりもします。赤という色は存在しないし、青という色も存在しない。色彩というのは、周波数感度の共鳴ということだという。それを知ったうえで、色の意味と活用法を認識していくとよい。
気付き
おのころさんのセラピストとしてのマインドを少しだけ垣間見ることのできた本でしたが、見えない部分を感じてのセラピーをしていく重要性というのを改めて感じました。傾聴一つをとっても、余りにも深い世界観があるものだと改めて思いました。ただのオオム返しやクライアントさんの話をうわべだけで聴くことは、薄っぺらな傾聴であるが、だからと言って深入りしすぎてしまったら良くない。私の場合、この失敗を経験済みですが…。おのころ流のマインドセットを参考にさせていただいてクライアントさんにベストな個人セッションに繋げていきます。