腐草為蛍。
蛍の季節ですね。
みなさまは蛍を見に行かれましたでしょうか。
私は先月、家族で蛍を見に行ってきました。
前に住んでいたアパート近くにある川に蛍が生息しとって、5月中旬からちらほらと蛍の姿が見られます。
山の麓にあるアパートだったので、ムカデも出てきて困りますが、この時期は贅沢な立地と化します(笑)
10匹程度しかいませんでしたが、夕闇に淡い光が揺らめく景色に子供たちも喜んどりました。
以前に、小説のネタにしようと蛍のことを調べたのですが、蛍の光は、蛍同士でコミュニケーションをとるための手段らしいですね。
光にも種類があって、威嚇する光やプロポーズをする光もあるようです。
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みなさんは、大人になった蛍が何を食べて生きているか知っとりますか?
苔?
水草?
それとも、小さな虫を捕食しよるんでしょうか。
なんと
どれも違うんですよ。
蛍は、何も食べんのです。
水を飲むだけらしい。
幼虫のときにたっぷりと餌を捕って食べて、栄養を蓄えておき、成虫になったら水を飲んで生きるそう。
成虫になった蛍の寿命は、1~2週間ほど。
昼間は草の影に隠れてひっそりと暮らし、夜になると、あの幻想的な光を灯して飛ぶのです。
生涯のパートナーを求めて。
蛍の寿命は短い(蛍からしたら妥当な長さなのかもしれんけど)
限られた時間で(しかも夜の数時間だけ)光を灯してコミュニケーションをとり、パートナーを見つけて子孫を残していくのです。
そして
子孫を残したら、あとは死を待つのみ。
蛍は次の世代へ命を繋ぐことに全身全霊をかけていると言っても過言ではない。
それって……
蛍って……
愛のためだけに生きとるやん!
って思っちゃう(妄想が飛躍しすぎて、ごめんなさい笑)
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【腐草為蛍】と書いて、【くされたるくさほたるとなる】と読みます。
これは、四季の移ろいを示す七十二候のひとつです。
昔の人が、腐った草が蛍に生まれ変わると思っていたことが由来になっているそうです。
一見、植物と昆虫は結び付きませんが、昔の人の感性なのでしょう。
死んでも魂は生き続ける輪廻転生の考えが、幻想的な発想を生んだのかもしれません。
それに、蛍は死者の魂だという言い伝えもあります。
冷たい色をした蛍火が魂を連想させたのか、はたまた死んでしまった人に会いたいという人間の想いが言い伝えを生んだのかはわかりませんが、……なんとなく昔の人の気持ちはわかる気がします。
蛍の灯りは、妙に儚さを漂わせていますから。
また、蛍は日本書紀にも登場しています。
が、その頃の蛍は邪神として描かれています。
確かに蛍の灯りは冷たい光です。
見方を変えれば、得たいの知れない光だと思うこともあるかもしれませんね。
蛍火は
炎のように熱はありません。
しかし、愛に生きる蛍の生態を知ると、あの淡い灯りに熱が帯びた気がしてより一層、美しく感じると思いませんか。
ぜひ、蛍をみかけたときは
そっと静かに見守ってみてください。
蛍の愛の囁きに心が満たされ、
恋をしている方は勇気を貰えるかもしれませんね。
*最後まで読んでいただきありがとうございました*
以上、丸家れいでした。
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