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ULTRA CELL 返詩 3月

もちろん愛が欲しかったが
君の心は手に入らなかったし
それを言うならば
誰の心を手に入れることもできなかった
君は僕を好きだと言ったけど
それは僕ではなく
本当は誰か別の人のことだって
君はまだ分かっていない

ぎゅっと手を握る
そこに、そっと口づける
もう片方の手で唇をなぞった
神様このまま全部
手に入れてもいいですか
貴方が好きなのは自分だと
騙したままでもいいですか

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君が別れたいと言うのなら
もちろんそれでいいのです
でも本当は大丈夫かなって
君のことを心配してる

悲しいことがあった時
なぐさめてあげなくて大丈夫かなって
それから
自由に自由に泳いでいても
君は満足するかなって
ちょっとだけ苦しくさせられるのが
癖になってるんじゃないかって
ああそれから僕がつけた傷
時々痛いんじゃないかって

君が別れたいと言うのなら
もちろんそれでいいのです
でもぎゅっと抱きしめた
君の一部分を
離してあげるつもりはない


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孤独で寂しかったので
誰が来ても僕は歓待した
それでも興味はなかった
現実以外には
現実以外に生きていない人間には
また会いにくるねと行って
去って行ってしまった
あなたのことを
流れる水のような華奢なブレスレットをして
それをそっと自分に触れさせて喋る
あなたのことを
僕は自分ができる限りのことをして
ただ一つ自分ができることをして
待っていました

皆僕を愛していると言った
なぜなら僕はそうやって自分の中にあるのと似ている
空洞と
その空洞に焦がれる欲が
はっきり見えたから
その気になれば
それに触れることさえできたから


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時々あなたはそっと
私の肩を抱き
いいからと言って私の進むべき方向に誘導した

何かから守っていてくれたのか
どこかに連れて行こうとしていたのか
わからない
そのような従うことの退廃に
だんだんだんだん抗えなくなる

私の好きだった飴色の鞄
よく意味のわからない女の子が出てくるフランス映画
スーパーヒーローが出てくる漫画
全てが囁きの中に霧みたいに遠のいてゆく

どこに行っても大丈夫
どんな状態でも大丈夫
あなたは私の肩を抱き
甘やかに囁く
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Twitterの自由詩作集団『ULTRA CELL』の企画に参加させていただき書いた詩です。ありがとうございます。お題の詩に返詩するという趣旨で、お題の素晴らしい詩はTwitter(以下のリンクの記事に詳細の説明があります)から読むことができます。



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