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『アンカーボルトソング』論

こんにちはこんばんははじめまして、まるのゐです。PIECE ON PLANET良かったですね。福岡公演のアーカイブは6月8日火曜日までですのでまだ見てない方は急ぎましょう。BDの発売も決定したのでそちらでも良い、シーズのOHMYGODは必見ですよ。しかし今回の主題は現在開催中のイベント、『アンカーボルトソング』です。シナリオを読んでない方は読んできましょう。こちらのイベントは6月11日正午までです。

※この記事は、タイトル通りシャニマスイベントコミュ『アンカーボルトソング』の考察とか感想とかそんな記事です。ネタバレが含まれていますのでそれを理解していただいたうえで、お楽しみいただければ幸いです。

さて、私はイベント実装の前日にシャニ3rdライブ福岡公演についての感想文を書くとともに、『アンカーボルトソング』について少しだけ予想して記事にした。それがこちら↓

まあ今読み返してみると外れに外れてて、ほんとにお恥ずかしい。そしてその中で特にコイツ見る目無いなと思ったのがここ。

はい、というわけで不穏な要素も感じつつ、今回のテーマはやはり変化。というかアルストのテーマですよね、変化と不変は。

言ってることはそれっぽいけれど、私は対照的なもの・相反するものという意味合いを強めるために変化と不変という言葉を選択した。しかしそもそも変化する街、と固定するアンカーボルトの話なのだから、変化と固定について考えなきゃいけなかったわけだ。そして今回のイベントでは明らかに変化と固定は連続性のあるものとして描かれている。

あらすじ

おっとコイツおかしなことを言い始めたぞ、となる前に一度『アンカーボルトソング』の内容をまとめてみよう。

アルストロメリアの3人は、それぞれ個人での仕事が多くなり、さらにその個人の仕事で成功を掴みかけている。必然3人揃う時間は失われ、同じ家に住む甜花と甘奈ですらすれ違いが多くなってしまう。3人を繋いでいるものはツイスタの投稿とそれへの「いいね」、しかし彼女たちの投稿は、自分とアルストロメリアではない誰かについての内容ばかりになってしまう。目に入るファンからのコメント。変わっていく彼女たちへの応援。変わっていくアルストロメリアへの不安。話したいことがあった。忙しい時間を縫って甜花がセッティングした3人のお祝い会。しかしそれは儚く崩れて、前とは違うという感覚だけが残った。そんな中プロデューサーが入れた1つの仕事、3人のステージ、アルストロメリアのステージ。あの日は雨が降っていた。警備員と私たちしかいなくて、傘は小さくて雨に濡れ、工事中の足場に足を取られた。今日もまた雨が降っている。ファンからの歓声が聞こえて、雨は屋根に弾かれて、一歩また一歩とステージへ歩みを進める。そこは昔、彼女たちがまだアルストロメリアになったばかりの頃、工事中だったそんなステージ。

・・・あらすじに個人の主観が盛り込まれ過ぎている!いやきっと読了してる人しかいないから!伝わる伝わるきっと伝わる。

今回のお話はアニメ版アイドルマスターの後半のストーリーに近いところがあって、でもそれへのアプローチは割と違う感じ。前回の『流れ星が消えるまでのジャーニー』では双子の関係性として、双海亜美双海真美との比較をしたけど、無印アイドルマスターと設定を似せて、違いを表現するのが好きねシャニマスは。

変化するということ

じゃあまず変化について語ろうか。アルストロメリアの3人は個人での仕事が増えた。新しい仕事には新しいチームがある。それぞれのチームでそれぞれの役割を持って、そしてそれが評価される。これは良い変化、彼女たちの成長。でもそれに伴って彼女たちが3人でいる時間は失われていく。3人でいる姿は思い出となり、違う人と一緒にいる姿だけが目立っていく。お互いの知らないところで仕事を頑張るお互いを、ツイスタの向こうから眺める日々。同じ時間に一緒に投稿しているのが気になった、自分より早くいいねをしているのが気になった、いいねしてくれないことが気になった。これはきっと悪い変化。彼女たちの不安。

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でも実は変化そのものに意味なんてないのだ、変化はあくまで過程であって大事なのは結果なのだ。結果が出て初めて人は変化を正しく捉えられるのだから。

固定するということ

そう、だから変化を固定する必要があるのだ。結果という形で。しかしシナリオ序盤の彼女たちはその固定を他人に任せすぎているきらいがある。千雪はギラついていると評された。甘奈は自身の意見を棄却された。甜花はツイスタで匂わせた。これらは結果という事実だ。変化が事実として固定されていく。言葉で、写真で、結果で。

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アルストロメリアの3人はまだ変化の途上なのに、現時点での立ち位置がアンカーとして固定されていく。受け入れてしまうのだ、人は簡単に。面白い人だと言われた。好きな女優の熱愛スクープを見た。受験に落ちた。それだけで簡単に考え方を変えてしまえるのだ。お笑い芸人を目指すようになったり、ドラマを全く追いかけなくなったり、勉強なんてするんじゃなかったと感じてしまったり。だけどだけれどだからといって、変化する前にあったものを忘れてはいけないのだ。

ある日いつも歩いてる道のビルの一画がテナント募集になっていた。ここには何の店があったんだっけ?思い出せないな。確かにあの日いつか入ってみようと思ったお店だったはずなのに。うん、そうなんだある日新しい店が出来てたり、潰れていたり、変化しているという事実は捉えられるのに、どう変化したのかは朧げなまま、そういうことってよくあって、その一瞬だけ何とも言えない気持ちになって、目的地に着くころにはそれすら忘れている。

私は事前予想でこんなことを書いていた。変わっていく街の全てを覚えていることは難しい。変化が終わって、新しいもので固定されてしまえば、昔あったものなんて簡単に忘れてしまえるのだ。だからこそその思い出を私たちは、しっかりと固定しなきゃいけないのだ。他人じゃなく自分で、自分自身の手で、アンカーボルトを打つ槌を振るわなければならないのだ。

何かを固定するのは怖いことだ。先ほど述べたように口に出して、結果に出して固定してしまえば、人をも簡単に変えてしまえるから。それでも、そうしなければいけないのだ。あなたのために作ったミルクティーも、あげると言わなきゃ受け取ってもらえないのだ。どんなに悩んでいても、伝えなければ相談に乗ってもらえないのだ。私たちはずっと一緒だと、世界の全てに伝わるように大声で叫ばなければならなかったのだ。

アンカーボルトソング

彼女たちが「のびる、びる」のように高く高く成長していくとき、彼女たちは過去を、思い出を積み重ねている。でもそれは高くなればなるほど、揺らいで不安定になっていく。だからこそ”アンカーボルト”で固定しなければならないのだ、揺れないように、迷わないように。

私は予告動画の内容から『アンカーボルトソング』を”アンカーボルト”の歌う歌、だと解釈していた。しかし違う、だってアルストロメリアの始まりの歌は「アルストロメリア」なのだから。彼女たちの思い出がいかに強固で堅牢で確かな物であっても、それが変化する世界についていけていなかったら、大地にしっかりと根を張っていなかったなら、彼女たちは世界に取り残され、解体されてしまうだろう。でも大丈夫、彼女たちには歌があるから。”アンカーボルト”となる歌があるから。”アルストロメリア”は3年も前から彼女たちをずっと支えてくれていたから。

空は流れ、街は変わり、時は移ろっていく。工事中のビルはいまだ完成することはない。しかし耳をすませば聴こえてくるのだ。ドンドンドンガンガンガンと、アンカーボルトを打つ音が。私は今変化していると、世界に呼び掛けているその声が。

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ever-

うん、何だこの怪文書は。でもこうやって形にしなければやはりどこにも響かないのだ。だからこの怪文書にも意味があって、あ、でもツイスタには晒さないでくださいお願いします。(でもツイッターでは宣伝して欲しい)

まあ結局コイツ何が言いたかったん?ってまとめると。

アルストロメリアには幸せな思い出が、最高の思い出がいっぱいあって、そのどれもがもう二度と手に入らなさそうで、後ろを振り返ってしまいたくなるけど、今彼女たちが進む未来の先には、きっといずれ最高の思い出になるいつかが待っていて。それを掴もうと手を伸ばしたときに、もう手に入らないと諦めていた思い出たちは、しっかりと彼女たちの身体を支えてくれている。でもそれは無条件に起こるわけじゃなくて、あの瞬間が最高だったと、今掴みたいものがあるんだと、声に出してしっかりと、世界に伝えなければならないのだ。だからアルストロメリアは叫んだ。私たちはずっと一緒だと、これから先ずーっと一緒だと、それを勝ち取るんだと。そしてそれは、まごうことなき正解なのだ。

うん、こんな感じ。変化を恐れてたアルストロメリアが変化しないものを積み上げて変化していくお話。それが『アンカーボルトソング』だったのだと思います。

では、少し正気に戻ってイベント報酬のシナリオの話。多分だけど【ever-】のコミュも伝える、ということに主眼を置いていて、甘奈はしっかりとプレゼンして、千雪は脚本を書いているし、ポーチの底には文字が入っている。

アニメ版アイドルマスターでは晴香は自分の思いを伝えきることが出来なかった。それに対してアルストロメリアは何とか自分たちの思いを形に出来たのだ。その違いは・・きっとツイスタがあるかどうかだったのかな。ファンの声を簡単に受け取れる場があったから、自分の不安がファンの声で形になって、しっかりと見つめることが出来たから。あーあとこっちのプロデューサーはケガしなかったからな。奈落に落ちた時は痛かったなあ。体力には自信あったんだけど。とまあ私は事前予想でプロデューサーが活躍するのでは!なんて言ってたけど、微活躍、くらいでしたね。そもそもスチルのスーツはプロデューサーじゃなかったなあ、完全に読み違えた。まああえてプロデューサー関しても何か言うならば、甜花と千雪を会わせるサプライズを仕掛けておきながら、3人でのステージの仕事は最初断ろうとしていたのは少し違和感があって、でもそれはプロデューサーだけは3人と密にコミュニケーションを取っていたからなのかな、3人が互いを大事に思っていることをプロデューサーは常に聞いていたから、他の人と比べて緊迫感が足りてなかったのかな。うーんどうにもちょっとこじつけっぽいね。前回のジャーニーといいプロデューサーくんももっと頑張らなきゃダメだよ。言ったから伝わったよね?次回作期待していますよろしくお願いします。では私は千雪さんとの結婚の準備があるので、ここらで失礼します。結納金はいくらかかるのでしょうか。うんこれも言ったからね。きっとかなうでしょ。

そういえば『流れ星が消えるまでのジャーニー』について語った記事で”3人ならアルストロメリア”ってことを語ったんですが、ちゃんと繋がってて個人的に感動しました。あ、これは宣伝です。宣伝も言わなきゃ伝わらないからね。『流れ星が消えるまでのジャーニー』論もよろしく。

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最後に

彼女たちが何百回とやって体に染み込んでいる曲が”アルストロメリア”ではなく”ハピリリ”なことだけ納得がいってないよ私は。

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