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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第97 回 「あの世に火はあるのか」

「素朴な疑問だけど、お茶とかあの人ら用意してくれるやん」

常に、バラ園で妻と会話してる時は、執事っぽい人一人とメイドっぽい人二人がお茶やお菓子の世話をしてくれるのですが
そのときに出てくるお茶は温かく湯気が立ち昇っています。

「そうね」
「お湯を温めるのは火を燃やしてるのかね?」
「なんで急にそんなこと聞くの」
「いやなんとなく」
「過程に必要ならその火は出てくるんじゃないの」
「火は使わないのかね?薪ストーブとか」
「使ったとしても、バーチャル薪ストーブみたいなものでしょ。実際燃えてるわけではないし」
「ゲームの中で火をつけるようなもん?」
「そうかも」
「だったら、たとえば目の前でアルコールストーブで火をつけてポットを温めることをあの執事さんに頼んだらしてくれるんかね」
「してくれると思うわ」
と言って妻が手を挙げてこちらに呼び寄せます。
初老の紳士な感じの人物で、うやうやしく頭を下げてから、メイドさんたちに指示をしてアルコールストーブと、それを使うポットを持って来させてテーブルの横に持ってきた移動式テーブルの上でささっと用意をしていきます。

そして、チャッカマンとか趣のないものではなくマッチでサッと火をつけていきます。
アルコールストーブから青い炎がゆらめき、そしてポットの下へと押し込まれていきます。
炎がポットを温めていくに従い中のお湯のだんだん沸騰していく音が聞こえてきます。

「炎や」
「炎よ」

そんな意味のない会話をしつつその様子を眺めてますが。
なんとも自然で本当にそこで炎が燃えてるようにしか思えません。

「これは、僕の記憶からきた情報で再現されてる炎ってことなんかね」
「私とあなたの二人の認識よ」
「そうか、今ここにいるのは二人だからか。そうなると、こんなアルコールストーブの火の感じがわからない人とこれを見てたら変な感じになるのかね?」
「見せてくれないんじゃない?」
「そういうもんか。
つまり、別にすでに沸いた状態のポットが存在してて、冷えた状態のポットも存在してて。
この火の演出は必要なわけではなく、本当演出と考えてみてたらいいんかね。
そうなると火事とか燃え移ったりとかしない感じ?」
「あなたが燃えるのをイメージできるなら燃えるわよ」
「ここにこぼしてみたらどうやろ」
「危ない実験するのね。それで火事になったらあなたの火事の情報が再現されるだけよ」
「火傷とかするん?」
「するかもしれないし、熱く感じるかもしれないし」
「やってみるか」
「やめときなさいよ。なんでもそんな危ないことでもやってみるから、困ったことも引き寄せるんじゃない」
「最近はそうでもないよ」

ということで、そんなこと話してるうちにお湯が沸いたので、ただ火を見ながら会話してただけとなってます。

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