疑問

誰かの訃報が流れるとSNSで「ご冥福をお祈りします」とか「R.I.P.」とか書く人がいますが、これは一体誰に向けて書かれたものなのかがわからず、いつも不思議に思います。

亡くなった方が天に召されたとして(これもある特定の宗教観に限定される概念かもしれませんが)、天に向かって述べるのものであれば、わざわざSNSで書く必要はありません。

誰かにその連絡を伝えたいのであれば、それがSNSが適切なのかはさておき、事実を述べるだけで足り、そこに心情を載せる必要はありません。

ある人の死を悼むというのは、とても個人的なことなんじゃないかなと思います。例えば「結婚しました。幸せな家庭を築きます」とか「就職しました。頑張ります」とかも同じく個人的なものではあるものの、報告と意気込みなので特に違和感は感じません。でも、「〇〇さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りします」は、おそらく報告でもなく、意気込みでもなく、方向が決まったメッセージの意味合いが強い。じゃあ、「お腹すいた」とか「誰か飲みに行こう」とかと同じように軽く書けるようなものかというと、そうではないように感じます。

思い出を語るならまだわかります。ただ、メッセージを送る相手のいないところで、そのメッセージを口にするのは、何か違うんじゃないかなと、訃報を聞くといつも思います。


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