ニューデリーからこんにちは(ロックダウン中)・・・大川 苗
今日でロックダウンも15日目を迎え、毎日のルーティンも大体決まってきたように感じている。
早朝、鳩の声で目が覚める。うかうかしていると、すぐにバルコニーの隅に巣を作るから、ベッドから飛び起きてやつらを追い払う。一度そのまま放置したらあっという間に巣を作り、卵が孵り大変な事になった。始終うるさいし、何よりも鳩の子供はとてつもなくブサイクだった。『赤ちゃんは皆可愛い』と信じていたのが例外もあると現実を直視した。それでも自分の勘違いかもしれないと思って、念のため裏に住むドイツ人の友人にも確認してもらった。普段、物事もクールに悪口も一切言わない彼にすら「ああ、本当にブサイクだ」と言わしめた鳩の雛の姿は何度見ても衝撃的だった。
しつこい鳩のカップルとの格闘のあと、簡単なヨーガ、そのあとシャワーを浴びて屋上のテラスに行き10時から反対側の建物に住んでいるオランダ人と瞑想する。この時間くらいに陰ができて、2人で座るにはちょうどいい。アスファルトもひんやりと気持ちがいい。向かいのアパートからかジャンジャンと鐘を鳴らす音とマントラも聞こえて来る。朝の爽快な瞑想時間はこの状況下で1日を始めるに不可欠となっている。
ところで、酷暑期の4月に入ったというのに今年は一体どうしたものか。例年30度後半いくだろう時季にまだ30度前後で、天井の扇風機も回してないくらいだ。そもそも今までの大気汚染が酷暑に貢献していただけかもしれない。車も飛行機もほぼ通らなくなったデリーでは突き抜けるような青空、夜にはオリオン座もセブンスターも見える。
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