ウンコにまつわるエトセトラ・・・Mもとかなこ
ある六月の雨の日のことだった。雨粒がトタン屋根に優しいリズムを刻んでいる昼下がり、少し湿り気のある空気を纏いながら、私は便器を作っていた。厚手のラワンの一枚板から電動工具を用いてなだらかなカーブを描くように卵型の円を切り出し、ドーナツ状に中をくり抜き、ヤスリで角を丸めていく。粉塵が舞い、吸い込みを防ぐために着けたマスクのせいで呼吸のたびにゴーグルが曇る。手を止めてゴーグルをずらし、一息つく。まだ少しいびつな便座の穴を覗き込み、近い未来にこの穴を通り抜けていくであろう物体に思