VRカメラはカメラである

AKB劇場にVRカメラが入った。

そのカメラを使って撮られた映像をLiVRというサービスで見ることが可能だ。

ものは試しということで、とりあえず販売されているVR機器をAKBのオフィシャルショップから購入し、視聴して見たその体験談みたいなものだと思ってほしい。

とりあえず、少し使ってみて思ったのは、慣れないと頭が痛くなるし視度の調整もうまくやらないとぼやけて見づらいしでまず没入するためには経験と技術が必要そうだということだ。
VR機器自体、使うのが初めてということもあって、最初は10分程で挫折してしまった。

そこから、もう一度試してみようと思って見てみたらそこそこ楽しめるようにはなってきた。
やはり、近い。
とにかくパフォーマンスを見るという目的だけなら十分楽しめると思った。
一列目にいるメンバーのパフォーマンスを見る目的だったら、かなりテンションを上げて見られると思った。

ただ、それは一列目にいるメンバーだったらという話で。2列目以降は、角度的に少し見づらい。
更に、センター以外のカメラの映像を見たいと思ったら切り替えなくてはいけなかったりと、少し煩わしさも感じた。

それ以上に、問題なのは、VRカメラがカメラであるということだ。
我々AKBのオタクは、DMMのオンデマカメラの映像に慣れている。
このLiVRは、それに代われるかという話でいうと、それは不可能だと感じた。
それは、そこに"人"がいないからだ。

DMMのオンデマカメラはカメラではない。そこに関わっているのはカメラマンやスイッチャー、人だ。
その"人"が関わっているおかげでメンバーたちとの共犯関係が生まれる。
あるメンバーが話しているときにカメラマンが関係のあるメンバーのリアクションを映す。
自分にカメラが向けられていると意識したメンバーがカメラにレスを送る。
こういったことは、カメラを撮っているのが人だから生まれるDMMの面白さだ。

そういった面白さが感じられない。
単に、公演を覗き見しているだけで、DMMを見ているようなテンションにはならない。
たしかに、近くでパフォーマンスを見るということだけなら十分かもしれないが、私たちがDMMを見るのはそれだけが目的ではない。

そういった今までのオンデマの良さが感じられる体験だった。

まぁ、購入はしてしまったからもう何回かは楽しもうと思うけれども。

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