センチメンタルトレイン〜彼女は電車を降りる それでも電車は走り続ける〜
さて。
前回上げた時にはふわっとしたものしか思いついていなかったセンチメンタルトレインの歌詞解釈ですが、一つ思いついたものがあるので少しまとめておこうと思います。
今回の歌詞解釈、ポイントは基本的なもの。
オタクとアイドルの関係性ってやつです。
オタクとアイドルの関係性というか、オタ活とはって感じですかね。
センチメンタルトレインの歌詞を、オタクとアイドルの歌詞として見た場合、重要なのは、
"今日も君が乗って来るだろうか?"
と書いてある通り、僕は既に電車に乗っていて、
"二つ手前の駅 友達と降りてく"
と書いてある通り、君は先に降りていくところだと思います。
そう。センチメンタルトレインという名の電車に彼女は後から乗ってきて、そして、先に降りていく。
彼女は僕を残して去っていくんです。
結局、そういうもので。
オタクは彼女が降りていくのをただ見守ることしか出来ない。そういうものなんです。
それが更に直接的に表現されているのがこちら。
"卒業までの 一日 また一日
すべてが輝きながら"
そして
"この電車 どこへと向かうのだろうか?"
私はここに、時間の経過を見ました。
卒業までの一日一日は、すべてが輝いている。
そんな中で、彼女が降りていき、卒業していったそのときに思うんです。
「この電車はどこへと向かうのだろう?」と。
そう読んでいくと、1番のサビの単なる繰り返しのように見えるラスサビもとらえ方が変わってきます。
1番のときはまだ彼女が同じ電車に乗っている時間帯。
彼女が降りていく、卒業していく前のこと。
"こんなに切ない朝が来るなんて
今まで予想もしなかった"
彼女のことを思うと切ないわけです。
"本当の気持ちをはっきりできたら
この胸のモヤモヤ消えるのか?"
この辺の問いかけは、ほぼガチ恋のような気持ちを認めてしまった方が楽なのだろうかという問いかけみたいなもんです。
"何もしない 何もできない日々は
センチメンタルトレイン"
でも、何もしない 何もできない。
その日々がセンチメンタルトレインだと。
それが、時間経過の後、彼女が去った後の電車内で感じていることになるラスサビだとこれが色合いを変えます。
"こんなに切ない朝が来るなんて
今まで予想もしなかった"
ここでは、彼女が去ってしまった切なさ。
"抑えてた何か 叫ぼうとしている
本当の気持ちをはっきりできたら
この胸のモヤモヤ消えるのか?"
もう、この辺は卒業してしまった推しへ抱えている感情なんていうものは、本人しか分からないものです。
こちらは想像すらできません。
"何もしない 何もできない日々は
センチメンタルトレイン"
それは、何もしないし何もできない。
彼女はもうそこにはいないんだから。
でも、
"走り続ける"
と、いうことです。
彼女が去ったあとも、オタ活という名のセンチメンタルトレインは走りつづけるんです。
その電車がどこへ向かうのか。誰にもわかりません。
皆さんのセンチメンタルトレインは推しが卒業したあと、どこへ向かいますか?