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【カニバリゼーション】を意識しポジショニングを明確にする

おはようございます☀️

今日は少しニュースになっているカニバリゼーションについて。
カニバリゼーション?って聞き慣れないかもしれないけど、ビジネスではよくあることで、最近ではいきなりステーキ!の大不振の原因の1つとも言われること。

■カニバリゼーションとは?
元々生物界での共食いを意味して、マーケティングにおいては、自社やグループ企業の製品/流通チャネルなどが売上や流通量を食い合う現象のこと。

例えば、すぐ近くに同系列のコンビニが複数店舗存在したり、同じ企業から同じような製品がいくつも販売されているような現象で、自社内で売上を分散もしくは食い合う状態。

よくありがちなパターンは既存商品が売れた場合、その売れた商品に近い新商品を開発して売上倍増を狙う。

当然これは理想論で普通は似たような商品なら、既存商品は新鮮味はなくなり、既存客は新商品に鞍替えするだけで売上は2倍になることはほぼない。

これがまさにカニバリゼーション。
自社売上のパイをただ食い合うだけの状態。

いきなりステーキ!の例だと、
始めはステーキを安く提供するという新しいスタイルで市場を開拓。
この方式がうまくいったから何も考えずに出店攻勢。
店舗を増やせばそのまま売上が伸びると思った行動。
そもそもステーキを日常的に食べる客層の絶対数は限られているにも関わらず、近くに何店舗もお店があったらどうなるか?
1店舗で1000万の売上があったけど近所にお店が出来て1店舗500万へと売上が落ちる。
自社売上の共喰い状態。

当然1店舗あたりの採算は悪くなるだけでなく、店舗出店による人件費や固定費増で赤字を作るという状態。
それが今のいきなりステーキ!

店を増やせば売上が倍になる!?と卓上計算で出店をかけてしまいカニバリゼーションで自らの首をしめ、今の大量閉店のような状態になった。

■カニバリゼーションの種類
カニバリゼーションは大きく2つの種類がある。

①商品戦略や流通戦略上の失敗が原因で不利益をもたらすカニバリゼーション
→商品ポジショニングが上手くできなかったり、流通チャネルの統制が取れていなかったりすることが原因

②企業がマーケティング戦略の一貫として意図的に発生させる戦略としてのカニバリゼーション
→自社の市場を堅固にしたり、競争力を強化するためなどの際に戦略的に行う。

■意図せず発生するカリバリゼーションの原因と対策
典型的な例は、新製品の市場投入によって既製品の市場が食われてしまう場合で、それは発泡酒。
税率が安い発泡酒で新規市場開拓を既存ビールの売上と+αを見込んだけど、結果は発泡酒自体の売上は好調でも、新しい市場を開拓するのではなく、既存のビール市場の売上を発泡酒が食ってしまった。

商品ポジショニングやターゲット像が明確になっていなかったり、間違っていたりすることが原因で発生することが原因。

【対策】
自社のポジショニングやターゲティングの精度や適正度などを上げることが必要で、商品企画であれば新商品を出すときにデメリットを明確にすること。
デメリットを理解していれば、結果が悪かった時の軌道修正が早くなる。

このポジショニングがうまいのは麒麟!
一番搾りとかビックネームはあるけど、最近のヒットは本麒麟。

勿論、ビール業界各社安易には新商品を考えていないけど、麒麟は徹底的に自社の強みを活かす戦略に特化している。
それが差別化を生み一人勝ち状態になっていると思う。
ヒット商品を連発する企業は間違いなくこのポジショニングの考え方が緻密で、逆に一発屋はこのポジショニングが分析されていない結果。

■戦略的なカニバリゼーション
強者の戦略で、自社製品の市場シェアを強固にするために、わざと品種を多くさせること。
代表的な例だと商品面ではポテトチップスやガリガリ君、流通面ではセブンイレブン。

ポテトチップスは、消費者がどれを選んでも自社製品となるくらいまで商品ラインナップを揃えることで、競合他社の製品を排除させることを狙っている。
自社製品の多少なカニバリゼーションがあっても競合他社から市場シェアを奪うことで総合的に売上を上げる方法。

カルビーは新商品を出し続けることで、競合を排除する強者の戦略。

一方、ガリガリ君は一つのヒット商品の売上を強固にするためにわざと変わった新商品を出し続ける。

コンポタージュやナポシタンみたいな奇抜すぎて誰が買うの?というモノもあるけど、それが話題になったり、トピックスで取り上げられたら企業PR効果としては絶大で、そのお陰で結果的にソーダなどの定番品が売れ続ける仕組み。
面白さを求めるファンを楽しませることで定番品の売上を安定させる戦略だね。

セブンイレブンの強みはお惣菜などのクォリティ。
それを維持するためには単純に工場の近くに店舗を集約させることで新鮮な状態で商品を届けるように計画されている。
セブンイレブンがわざと店舗を集約させるのは、特に鮮度が必要な商品の流通時間を短縮させる為に行っている。
だから他社と比較しても美味しい惣菜が多い。
そしてそれが差別化となり、他社からお客さんを奪い圧倒的な勝者となっている。

■市場シェア
ビジネスにおいて売上を作ることは大きく2つ
①市場シェアを奪う
②市場シェアを開拓する

市場シェアは流行や環境によって大きく変わるけど、ある一定のシェアの中でシェアを獲得することで売上が上がる。
当然、自社が新規参入で有れば他社からのシェアを奪うために商品やサービスを投入し、逆に競合からは自社の既存客を奪われたりする。
その攻防が続くのが市場シェアの奪い合い。

市場シェアの奪い合いを言葉にしてみると、
終わりの見えない消耗戦ってことに気がつく。
特に飽和状態市場のシェアを取ったところで、市場規模が小さくなれば遅かれ早かれ撤退を余儀なくされる。
圧倒的な強者にならない限り厳しい市場。

儲かる市場があれば多くの人が参入するのは、アイディアがない証拠。
それも大切だけど、一時的に儲かるビジネスは廃れるのも早い。。。

それをわかっているから多くの企業は市場を自ら開拓するというのが今の生き残りのトレンド。

新たな市場が求める問題点を探り、そこに向けて商品を落とし込む。
商品ありきで市場に落とし込む方法は時代遅れ。
今は、市場を見つけそこにピンポイントで落とし込むことが必要。

資金力がなくても市場シェアを取る方法は簡単。
ニッチ産業に向けて1番になればいい。
そして、そのニッチ産業はグローンバルニッチか?どうか?という点が重要。

ニッチ産業は日本だけ考えると売上は少ないけど
世界に目を向けると大きく変わる。

日本人口が1.2億位でも世界は。。。
日本人口の1%の向けの商品でも世界の1%は。。。

この重要性って、みんな知っているけど結局目先の日本マーケットに縛られて出来ない。
最初から世界に売ることさえ設定していれば、わざわざ日本マーケットに合わせる必要はないってこと。
資金がないならコレで勝負した方が無駄な消耗戦をやるよりイイかもね!

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