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風呂場のカビ対策

 カビと言えば風呂場に生えているものを思い浮かべるのではないだろうか。黒かったりピンクだったりと、いくつかの種類を見かけることもあるだろう。みんなはどのように対策しているだろうか。

人間に必要な物

 少し話は変わるが、まず人間に必要な物は何か分かるだろうか。

 最低限必要なのは次の3つ。<水・酸素・栄養素>
 栄養素については三大栄養素<たんぱく質・炭水化物(糖質)・脂質>が必須であり、場合によっては五大栄養素として、さらにミネラルとビタミンが加えられることもある。

https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/nutrition/myhealth/nutrition/three_major/

植物に必要な物

 次に植物の成長に必要なものは何か分かるだろうか。

 <水・二酸化炭素・光>である。
 植物は光合成により、自分で栄養素を作ることが出来るので、以上の3種類があれば生きていくことが出来る。

光合成

 より良い成長に必要なものとしてはミネラルが挙げられる。窒素N・リン酸P・カリウムKなどは有名だろう。

大賀ハス

 少し前に大賀ハスという物が話題になったことを覚えているだろうか。
 これは泥の中から見つかったハスの種を育ててみたら見事に花を咲かせたという物である。炭素の年代測定より、約2000年前の種だということが分かり、古代ハスの異名でも呼ばれている。

 なんのことは無い。植物の成長に必要な二酸化炭素や光が十分に得られなかったために、成長を止めていただけのことである。

カビに必要な物

 それではカビの成長に必要なものは何だろうか。

 <水分・温度・酸素・栄養素>の4つが必要となる。
 逆に言うならば、どれか1つでも足りなければ生育出来ないのである。

 では風呂場における、この4要素がどこにあるのかを説明していく。

水分

 水分は説明するまでもないだろう。濡れていることが良くないということになる。
 もう少し細かく説明すると湿度60%以上でカビは繁殖しやすくなる。

温度

 常温であれば繁殖しやすい。20~30度程度だろうか。

酸素

 空気中の酸素であればカビが繁殖するには十分すぎる。

栄養素

 これは身体を洗った際などに落ちた皮脂や髪の毛などである。
 石鹸自体には栄養素はないが、洗った後の泡には皮脂が溶けているので要注意だ。

対策

 それでは対策について教える。
 先ほども述べたように、どれか1つでも排除できればカビは繁殖出来ない。もっと言うならば3つはあっても大丈夫なのである。

 簡単な対策方法としては、風呂から出る際に隅々までシャワーで泡や髪の毛など栄養素になるものを流せば良い。他の3要素だけでは繁殖できないのだから。

 とは言え、これは大賀ハスの休眠状態と同じ。繁殖は出来ないが、死滅したわけではない。油断をすれば繁殖する可能性があるので注意して欲しい。

最後に

 たまに水を流すのは逆効果で、湯でなくてはならないと言い張る人がいる。確かにカビを死滅させるにはある程度の高温が必要になるだろうし、湯の方が乾きやすい。

 しかし、これには問題がある。カビの奥まで熱を届かせるには60度以上の湯を5秒以上掛ける必要があるということだ。
 少し考えれば分かることだが、シャワーの当たる範囲など手のひらほどのサイズしかない。それを天井から壁から5秒ずつ掛けていくのだろうか。ナンセンスである。
 風呂場の大きさにもよるだろうが、大抵の場合は風呂に入っている時間よりも長い時間が必要になるのではないだろうか。しかも60度以上など、風呂に入る温度よりもだいぶ高温であり、ましてや天井に掛けていれば火傷しかねない。

 実際に出来ないことを言ってマウントを取ろうとしてくる非常識な人には机上の空論という言葉を送って、今回は締めとする。

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