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【スリランカ旅行記04】上半身裸でヒンドゥ寺院の礼拝に参加した話

友だちと、どこでもよく見るようなカフェに入る。
店員「メニューはこちらです」
どれも甘そうなスイーツとドリンクがいっぱい。何にするか悩む。
僕「ざくろジュースください」
店員「売り切れ」
僕「え…。ちょっと待ってくださいね。」
悩む。
僕「じゃあ、このアイスください」
店員「売り切れ」
僕「え…。どれは食べれるの?」
店員「この5つはいいよ」
(30個くらいメニューあるのに5個しか頼めないの!?)
僕「じゃあミロで」
店員「…??」
(僕、メニューを指さす)
店員「OK」

スリランカの人はみんなミロ(ネスレのアレ。緑のパッケージのアレ。)が好きだ。町中のいたるところに広告が出てる。すごいやMILO!
しかし読み方はミロではない!ということを帰国して知った。
スリランカでは「マイロ」と呼ぶらしい。どうりでどこ行ってもミロで通じないわけだ。
そしてスリランカのカフェは基本的に商品がほとんど売り切れなので、まず何があるのかを聞くと良い、ということも帰国してから知った。

そんな夕方のできごと。今日は夜にお祭り、というか参拝、というかプージャがある。これからそれに参加する。
行くのはアリヤーライ村のヒンドゥ寺院。そう、ヒンドゥー教のお寺だ。そのせいか、旅の運転手はヒンドゥ寺院に連れて行ってくれなかった。彼はシンハラ人なので仏教徒(だったんじゃないかな)。僕らは実感がないけど、宗教というものは一つの所属を表しているようだと感じた。他宗教とは(体が自然と)線を引いてしまうようなものなのかもしれない。特にスリランカは1年前まで南北で内戦していたから。南はシンハラ人で仏教、北はタミル人でヒンドゥ教がメインの宗派であるのだから、そういった事情もあるのではないのだろうか。

そんなこんなでトゥクトゥクで僕らは寺院近くに到着。歩いて寺院に向かう。民家の庭には牛がいる。その寺院の関係者の家だそうだ。

こんな北の地方までよく来たモー
歩くとほどなくして寺院に ※寺院内撮影禁止

靴を脱いで上裸になってお寺に入る。女性はサリーだ。お寺の中はロの字になっており、一周回ることができる。その至る所に神様が祭られている。そして派手な山車に着飾った神様が2柱乗っています。(海外における神様の数え方が分からないので、ひとまず日本の数え方である「柱」で)
その周りにはトランペットや太鼓を担いだ音楽集団、そしてその周りで僕らはお祈りをするのです。
時間が経過すると、山車が動きます。音楽隊も動きます。僕らも動きます。それを繰り返していきます。途中、寺院に祭られている神様にも手を合わせて進んでいきます。途中、おでこに塗る謎の液を少女が配っています。みんなそれを指に付け額に塗りためていきます(3回ほど塗るターンがあった)。
寺院内を一周したところで山車は外へ。僕らも外へ。わちゃわちゃと室内用山車から屋外用の山車に乗り換える。

プージャが始まる前に撮っておいた巨大山車

コレ↑に乗り換える。そして…派手に光るぜ!!!

かっこよさ10000点満点だね
この左側の眼鏡の人が総指揮監督みたいな人

総指揮監督が手を挙げると山車が進むのだ。というか手を挙げると、みんながこの山車から伸びている綱を引くのだ。

山車を下から押してる人もいた
私も後ろから押すわよ!
音楽隊もにぎやかすよ

もともとこのお祭り、女性は綱を引けなかった。男性だけが引けたみたい。
でも戦争中、人手が足りなくなって、みんなで山車を引くようになったそうな。

サリーの綺麗な子供も参加してる
優しく招き入れられている図

もちろん正装で来てるので堂々と参加してきた。

どこから来たの?
宗教は何?
ジャフナどう?
明日は朝9時から別の祭壇が動くから来てね。

めちゃくちゃフレンドリーだった。

人だかりができているところがあった。ワダ(ウラド豆のドーナツ)を配ってた。無料で。これ食えこれ食えと、周りのみんなが僕にワダを持ってきてくれた。優しさがあふれてた。

お饅頭配ってる時もあった。ライスフラワーの中に甘い豆が入っててうまい。

配ってたというより奪いあい
お互いの声が聞き取れないから自然とくっついちゃう
山車はゆっくりゆっくりと進む

ゆっくりと進んでいる間に簡単にこのプージャの説明をば。
このプージャ、10日間行われる。毎日違うテーマで行われる。神様が戦争に出掛けて帰ってくるストーリーなのだそうだ。参加した今日のテーマは、神様が武器を持ち、出発するシーンなのだそう。だから神様は着飾ってるし、武器を持つ演出もあった。
スリランカ、海外に出稼ぎに行っている人も多い国。そんな人たちも、この時期は帰省するみたい。超巨大な同窓会みたいな感じなのかね。いろんなところで「ひさぶり~げんき~?」みたいな会話がなされてた。ここに宗教観のあたたかみを感じた。強制感はないけど、みんな自然とこの時期は集まるような。宗教というものは神様を崇拝することだけでなく、人と人とをつないでいるのだろう。

さてさて、寺院の周りを一周してくるとプージャも終わりが近い。
子どもの演目が始まる。旗を掲げるのだ。

わらわらと子供たち
フィナーレは演奏。同じ曲をひたっっっすらループ。
明日はこの山車が動くらしい。

屋台が出ててチャイを配ってた。福袋争奪戦のようなカオスっぷり。足元はチャイでびちゃびちゃ。ちょっと気持ち悪い。何気にチャイってスリランカ来て初めて飲んだかも。なかなか出会わなかったね、チャイ。スリランカ人はあんまり飲まないらしい。

混みすぎて渡したそばからこぼれていく給チャイ所

ちなみに山車のことを「やまぐるま」ではなく「だし」と呼ぶのはこの旅で教わった。知らないと読めない系漢字じゃんねコレ。恥ずかしい。

トゥクトゥク見つけて、4人乗りで帰った。(本来トゥクトゥクは最大3人まで乗れる乗り物なんだからね!)
僕は運転席の半分乗せてもらった。気を抜いたら落ちるぜコレ。

運転手さんとお尻くっつけてる

上裸で動き回った僕は翌日体調を崩す。そして39度まで高熱が出ることになる。それはまた別の投稿でね!

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