メタ認知の弱さが先延ばし癖の一因かも
メタ認知ってなに?
まずメタ認知の『メタ』とは、
・高次な
・超
・含めた
という意味で1つの物やこと、能力ではなく、総合的、多面的、複合的であることを表します。
そのため『メタ認知』とは、
・自分の認知や行動を把握する能力
と言えます。なんとなくわかるような気もしますが、多面的であるために少しわかり辛い気もします。多面的な能力を各要素に分けて考えてみると以下のように説明されています。
Geoia et al., (2000)は、メタ認知を含む実行機能を測定する質問紙であるBRIEF(behavior rating inventory executive function)を開発し、メタ認知の要素を日常生活の各行動によって説明しました。
開始・・・物事を開始すること
ワーキングメモリ・・・数秒間の数字など記憶したり、操作する
計画/組織・・・計画的、組織的に進めること
整理・・・物事を整理すること
モニター・・・状態を観察すること
メタ認知と先延ばし癖
藤田(2010)は大学生161名を対象に、「先延ばし癖」と「メタ認知を使った学習」に関する研究をしています。
一方、「メタ認知を使った学習」には大きく2つの要因に分けられます。
「メタ認知を使った学習」
① 努力・モニター…課題を終わらせるために進捗を把握し努力して取り組む
② 計画…課題を終わらせるために計画を立て進めていく方法
この2つの要素と先延ばし癖の関連についての結果です。
結果は、メタ認知の要素が低いと課題の先延ばし癖が多いことが確認されています。
これらの結果から、課題の先延ばしをしないためには、メタ認知を使った学習を通して課題に取り組むことが重要であると考察されています。
つまり、
① 自分で自分の進度を観察しながら取り組む
② 計画を立てて進める
以上のことが重要だと言えます。当然のことのようですが、これらを丁寧にやるのとやらないとでは結果に大きな違いが表れてきそうです。
引用文献
藤田, & フジタ,タダシ. (2010). メタ認知的方略と学習課題先延ばし行動の関係.
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