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仲間と友達

このNOTE.では、前の職場を辞める前にどこか寂しさを感じて書いた文章を、その2週間後に書き直す、ということをしました。
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職場を離れることに私が寂しさを感じたのは、仲間ではなくなるからだと思う。自分が会社のメンバーの仲間でなくなる、職場の人にとって、私は仲間ではなくなる。

個人に対してというよりも、「まとまりとしての会社」に思い入れがある。辞めてからも連絡を取ってごはんに誘ってというふうに、これからも付き合い続けたい人、友達になりたい人は今思えば別にいない。

仲間とは、同じ釜の飯を食いたい。私にとっては同じ道場で一緒に稽古するイメージで、熱意の程度やそれぞれの理解があるにしろ、同じ理想を持っている人。

友達とは、違う釜から飯を食っててもいい。別のことをやっていて全く違う方向に進んでいても、たまに会いに行って喋ったり、ただ一緒にいたりしたい人。

仲間から友達になりたい人が3人。って、初めにこの文章を書いたときの私は思っていた。少し苦笑いしてしまうけれど、2週間たった今、友達でいたい人は1人です。趣味とか、別の目的を共有したことで仕事以外でご縁ができた人もいるけれど、それはまた仲間っぽい関係だと思う。

話を戻して、友達でいたいその1人とは在職中からプライベートで飲みに行っていた仲なので、辞めるので友達に移行しましょう、というわけでもない。毎日のように会っていて友達にならなかった人と、ふいに関係性が変わって友達になるなんてことはないのかもしれない。

自分のやることが変われば関心ごとも変わる。目的を共有することで一緒にいた人に対して興味が薄れるのは自然なことかもしれない。

私の中に、仲間か友達かというテーマがあることが浮かび上がってきたけれど、思えば社長は家族という言葉を使っていた。
梅雨が明けるころに社員旅行があって、ワイワイしていた飲み会の途中で社長が話していた。そこで彼は、みんなを社員というより家族だと思っている、と言った。やっぱり社長は一段深いところを歩いているのかな。

家族とはなんだろう。血のつながりがある。ないこともあるか。でも、いる場所や行く場所、食べたもの、多くの記憶を共有するうちに、なかろうが血を争っちゃうものではないでしょうか。

社長の言った家族とは、どんなものだったんだろう。
もう少し分かりたかった。

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