少し振り返る
自分は就活生らしい。さっき、母から「内定はまだなの?」と連絡がきた。
私は、全く何もしていない。就活という行為を行っていないのだ。だから、今から何かしようとは思わない。
小さい頃の夢とか頑張ってきたこととか、全部何も忘れてしまったし、やりたいことはなければ、妥協点を見つける努力をしてこなかった。つまり、人生のターニングポイントは全て逃げてやり過ごしていた。中学受験の時は滑り止めの学校に、大学受験は1年浪人して偏差値45の大学に、そして今、就活は未だ手つかず。
この難局をどう切り抜けるべきなのか。
私の経験上(若輩者の浅はかで、精神的にも幼い人間の考えること)、浪人していたときに、すでに答えは出ていたのだ。首を括って、あの世にレッツゴーだ。
ここで、周りの人間は止めに入るだろう。死ぬな、と。
勿論その通りなのだが、「死んでしまったらどんなに楽だろうか?」と考えたら、サイコーに楽であると感じてしまう。
大学生活で何を得たのか? それは暇である。社会人にはない自由で怠惰な時間だ。何も頑張らず、コロナで引きこもり、人と会話せず、なんてことを4年近く行ったら、何もできない人間になってしまった。
ゼミに入ってみたが、意外と周りの学生は友達を作っていたり、サークル活動に励んでいるらしい。知らぬ間に孤立を感じる、という体験もできた。
日々、生きていてよかったと感じることもあるが、大体苦しいことしかない。「NHKにようこそ」でも同じようなことをいう人物がいたはずだ。
大学に通っても、文章が書けるわけでもなく、人に恋して愛するわけでもなく、体を動かすこともなく、本を読むこともなく、ただ、怠惰な時をすごしただけであったと振り返る。
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