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廃棄物処理業という仕事

【廃棄物】と聞くと、「汚い」「臭い」何よりも「ゴミ」を連想する方が大半ではないでしょうか?

しかしながら、エッセンシャルワーカーと呼ばれるほど、人々が生きていくうえで非常に重要な仕事であり、なくなってはいけない仕事であると私は思う。更に言うと、未来の日本の環境を創っていけるのは、この業界以外ない。そのような世の中にとって非常に重要な仕事であるにもかかわらず、不人気であり、冒頭の通りイメージは最悪・・・。私の記事を読んで頂き、そんなイメージを少しでも変えることができれば嬉しく思う。


そもそもどんな仕事なのか?

廃棄物処理業と一言で言っても、多岐に渡る。

一般廃棄物と呼ばれる、所謂「燃えるごみ」を回収、処分する仕事。

私が行っているのは、各事業所(お客様)から出てくる「燃えるごみ」をパッカー車という車で回収。

(このパッカー車という車は、子供にはめちゃくちゃ人気!w)

①パッカー車

その繰り返しを1日行い、満タンになったらクリーンセンター(焼却場)に搬入するという極めて単純な仕事(笑)

しかし、この単純な仕事も環境保全に一役買っており、各社の廃棄物を1台でまとめて回収ができるので、まず二酸化炭素排出抑制ができている。この仕事がなければ、各社誰かが、独自でクリーンセンターに捨てにいかなければならない。

更に、クリーンセンターでは、ただ燃やしているわけではなく、廃棄物を燃やした時に発生する「熱」を利用して、ガスや電気を作っている。

と簡単にまとめたが、「めちゃめちゃ地球にやさしーーー( ゚Д゚)」ということなんです。


また産業廃棄物というものも扱っている。

産業廃棄物とは、簡単に書くと、「事業活動に伴い発生した不要物(20品目)」である。これはクリーンセンターに運ぶのではなく、民間の処分場へ運び処理を行う。

所謂、「リサイクル」というやつだ。

「モノ」から「モノ」へ。

「ゴミ」から「資源」へ。

などのイメージがある。

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特に、うちが行っているのは「中間処分業」である。

中間処分業とは、廃棄物の「減容」「減量」が目的であり、それこそ廃棄物を資源と捉え、日々廃棄物を減らすための作業を行っている。

ちなみにうちのリサイクル率は85%なので、仮に月1000t廃棄物が入ってきても、850tはリサイクルできているということになる。

(中間処分業という仕事がこの世になかったら、至るとことに埋め立て処分場を作り、至るところにごみを埋め、日本は住むところが無かったであろう・・。)

「廃棄物処理業」と呼ばれているが、実際には廃棄物として入ってきているモノの中から「価値」を見出し、資源として流用できるモノにしているのである。

普段よく利用しているPETボトルや、ビニール、今ではスマホなんかも、リサイクル素材で作られている。


そんなに重要であり、誇りを持てそうな仕事なのになんでイメージが悪いのか・・。


廃棄物処理業のイメージが悪い理由


その① : メディアで取り上げられる機会がないから、そもそも何をしているかわからない。

うーん。これは本当にそう思う。でも、メディアに取り上げられることもある。

それは、悪いことをしたときwww

例えば、不法投棄をしたニュース。火事になったニュース。ちょっと前は某カレー屋さんのカツを転売していた業者のニュースなんかも話題になった。

・・・。

良いことやってもニュースに取り上げられないーーーー。

これが実情である。

確かに悪いことをしている人や会社もあるにはある。

でもそれは、この業界だけではなく、どの業界も一緒。

悪いことする人はいる。でも、他の業界は、何度悪いニュースを見ても業界のイメージダウンには直結しない。

本質をみると、悪いことをしてイメージダウンにつながるのは、その「会社」や「人」。「業界」ごと巻き込まないでほしい。

めちゃめちゃクリーンな業界だから。

②怖い人がやっているイメージ

これも、絶対に強くあると思う。

確かに数十年前は、そういう会社もあったと思う。

しかし、現在は全くない。排除されている。

③やっぱり、「汚い」w

これはしょうがない。だってごみを扱ってるんだもん(笑)

でも、ごみを汚いと決めつけているのは完全なる人間のエゴ。

他の動物はそんな風に思っていない。

というかごみという概念があるかも不明だ。

でも、人は汚い、臭いものは差別する。

この業界で働く人々が行っている作業は確かに過酷である。

でも誰かがやらなければならず、日本に住む人の為、子供たちのために誇りをもって仕事をしている。

「ごみ」を「ごみ」として捉えるのではなく、「資源」として捉えることができれば、日本は間違いなく、「資源大国」になることが出来る。



とまあ、イメージが悪い理由を挙げるとキリがないほど出てくるので、

とりあえず、これで終わりw


要するに、実情とイメージが全く伴っておらず、悪いイメージばかり先行している。


なぜ、noteを始めたのか?

この理由はただ一つ。

「廃棄物処理業という業界を知ってもらいたい」から。

特に、新型コロナウイルス感染症が流行して早いこともう、5カ月ほど経過しようとしている。

世間では、テレワークやリモート会議など、在宅勤務が常となっていたが、

我々はそうはいかない。

ごみは容赦なく出続ける。

回収にいかないと、怒られる。そして町が汚れていく。

そうなれば誰のせいになるのか?

当然我々廃棄物処理業者である。

ごみ袋の中に、感染者のごみが混ざっているかもしれない。

でもそんなの知る術も、守る術もない。

怖くないのか?

怖いに決まってる。

でも、町の美化を保つため、お客様に迷惑をかけない為、日々回収を止めることなく行っている。

医療従事者の方々も、称賛を浴びるべきだが、我々廃棄物処理業も同様だと私は思う。

もっともっと廃棄物処理業で働く人たち(特に現場職)に感謝をしてほしく。

だからこそ、知ってほしいのである。

これからも廃棄物処理業のすべてを伝えていきます!






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