経験から導き出した相関 2 -女癖-
暦がひと回りし、生まれた年と同じ干支に還った後、2周目に入ってしばらく経つ。人生も終盤に入ってきたが、これまで見聞きし経験したことや、多くの人と接した中で見つけた法則や 気づいた相関関係について、先日この場で発表させていただいた。今回は相関というより法則に近いが、個人的に信じているものについて前回同様 わがまま・勝手・独善・偏狭に語ってみる。
当たり前だが 女性に節操のない人が全てリーダーに相応しいわけではない。しかしその逆は成り立っていると思う。私の経験上、ほとんどの場合『英雄色を好む』は成立する。
【相関】=『英雄色を好む』
人の上に立つ人やリーダーたり得る人ほど
(特に豪快・強引な人ほど)女好きである
今回はそのあたりについて、ある人物を紹介しながら私見を述べたい。
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西武グループの創業者である堤康次郎氏については、私などが改めて紹介するものでもないが、狂人的ともいえる女性遍歴で知られる。彼の場合は『女性関係が派手』という表現では全く追いつかず、完全に病的なものだと断言できる。そう思う理由は、女性であれば手当たり次第 ということより『その女性を気に入れば、倫理観なく また人目など気にせずものにしようとした』ということだろう。
社員たちから聞いた情報だけでも 手を付けた女性は数知れず、有名女優を含めて愛人の正確な人数は誰にも、いや本人にさえわからなくなっていた。そんな状況だから子供は100人を超えるという説もあり、信憑性に疑問はあるものの 康次郎の葬儀には、彼そっくりの子どもの手を引いた女性が行列を作ったという逸話まである。
彼の2番目の妻である川崎文は、康次郎からうつされた性病の治療のために受けた手術によって、脚が不自由になって正座もできない体になってしまった。そのことについてどう感じ何をしたかで彼の人間性はわかるのだろうが、康次郎の鬼畜ぶりを見事に表わしている極め付けの事実がある。河崎文と離婚した後に3番目の妻となった 操は、倒産した東京土地の社長である青山芳三の三女であるが、負債=借金を肩代わりした康次郎は青山社長の娘たちに食指を伸ばした。それも4姉妹全てが対象だったのだ。長女については不明ながら(もっと深く調べればわかるだろうが)、次女、三女(操)、四女については 狙い通りに仕留めることができた。しかし康次郎の強引な誘いに従わねばならなかった四女はまだ16歳だったという。会社を潰し、自分のせいで愛する娘たちを次々に蹂躙されたと自分を追い込んだ結果、四姉妹の父青山芳三は 操の結婚後に割腹自殺をするのである。
もし仮に康次郎氏が、人の情というものを欠片でも持っているのなら、自分のせいで妻に障害が残ってしまったことや、乗っ取った会社社長が自殺した原因の一端は自分にもあると感じるものと思うが、どうもそのような形跡はない。
また康次郎の息子である堤清二氏の自伝的小説によれば、清二氏が妻と離婚したのは、親父が手を出したからだという。息子の嫁まで我がものにしようとする親父とは・・・。
さてざっと表面に見える部分だけを羅列してみたが、堤家界隈はまだまだこんなものではなく さらに複雑怪奇なのだが、ここでは控える。
ここ最近の芸能界では、女性問題で謝罪させられたり干されて活動停止しているタレントで賑やかだが、康次郎氏がしでかした数々を前にすると、かわいいものだ。
ところで康次郎氏は滋賀県出身ってことで大津市の名誉市民であり、ついでに銅像まで建っているのだが・・・。