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有給休暇を取ろう!

 有給休暇は法律に定められた労働者の権利だが、職場によってはその取得が困難な場合がある。代表的なのは 人員が不足していて 誰かが休むとみんなが大変だから難しい、あるいは言い出しにくいというパターンだろうか。しかし経験上 その状況ならまだ改善される希望がある。問題なのは そもそも有休を取る などという考えが『普通のことではない』といった空気が充満している職場である。ブラック企業以外で働いている人には到底理解できないことだろうが、実際には少なくない。

 美容師の職場というのはそんな風にコンプライアンス無視の所が少なくなかった(今から10〜15年前までは特に)。私とて例外ではなく、昔勤務してきた美容室では 企業の形を成しておらず、いわばモグリみたいな所もあった。最も酷いところは源泉徴収で所得税も引かれていなかったし、時間外手当をはじめとする『◯◯手当』の類は皆無であり、保険証も自分で手続きをした(そのサロンはその他全般についても違法のオンパレードだったが、そんな所に数年の間でも働いたのは単純に給料だけは良かったからだ。振り返ると昔はそんな所も少なくなかった)

 今勤務しているのは学校法人の美容学校で、労働環境としては世間並みになったものの、難しいなぁと思うのは有給休暇のことである。誰もが知る通り 最高で1年に20日という休暇が労働者に付与されるが、新人・ベテラン全員が各自保有する日数全てを消化しようとするのは、悔しいけれど私の職場では現実的ではない。
 オープンキャンパスなんかで休日出勤することも少なくないため、その代休も確保しなければならないし、教員という 代わりのききにくい職種の特性もあり、朝終礼や授業の担当をやりくりしたり、生徒の長期休暇の時なんかに取得してもらうのだが、なかなか理想通りというわけにはいかないのだ。

 私は立場上申請があれば承認する側なのだが、中には学校にとって重要といえる行事、例えば1年生の担任が入学式当日に、また卒業の年度である2年生の担任が卒業式当日に休暇を申請する場合もあり得る。これは大抵ご自身のお子様の入学式や卒業式と日程がかぶる場合だ。その日に休まれるのはやはりイタいのだが こんなのは仕方ない。しかし極々たま〜に(え〜? この日に休むのか!?)と思う日に申請が出る場合がある。常道なら日程変更を提案するところなのだが、私には自分の中で鉄則があるのでそんなことはしない。その鉄則とは・・・、

『休暇の申請は全て無条件に承認する』

というものだが、その理由は以下の通り単純なものである。

1.休んだら 他の人に対し かなりの負担が確実にかかってしまう日であるにもかかわらず『自分は休んでもいい』と判断しているような人物なら、その日出勤していたとしても大して役には立たない

2.そんな人は、もし自分が休むことについてこちらが不服そうな顔をしたり 日程変更を提案した場合、ブツブツと不満や文句を言って 他者にマイナスの影響を及ぼす可能性が高い

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 まだまだだぞ~!!!




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