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『良いお年を』への返し方
間もなく暮れゆく一年を振り返り、これまでとなぁんも変わらないことに情けなくも、まぁそれも当然だよな、とも思う。
さて年の瀬というものは、誰かに会って別れる際には、よほど若い世代でなければ 決まり文句として『よいお年を』と言われることがほとんどだ。しかしあれ、何だろう?
私はひねくれ者なので、自分の生き方として最も忌み嫌うのは 周囲の流れに考え無しに乗ることだ。だからこの言葉は私から言った覚えがない。意味が不明だしそもそも文章が途中で終わってしまっているのがスッキリしない。『いい年を・・・』その後どうだというのか? きっと省略されている言葉は『お迎えください』や『お祈りします』なんだろうが、なぜ省略するんだろうか?
さて、とはいえ礼儀の上では相手からこのワードをかけられた時に 何も返さないわけにはいかない。ならば返す言葉は何が適切だろう? 言葉の意味だけを捉えるなら『お前もな!』と言いたいところだけど、当然目上の人にそんな言い方ができるわけがない。かといって『あなたもね』ではムード歌謡の歌詞みたいだし、『お互いに』と返すのは少々なれなれしい感じがしてしまうだろう。ネットで調べてみてもなんだか中途半端にその場を繕うような当たり障りのない返ししかないが、色々総合してみると、『よいお年を!』の返しは『よいお年を!』が一番破綻がないし、『よいお年をお迎えください!』の時にも、同様にオウム返しが無難なのだと思う。
しかしここで私は全国の『よいお年を』信奉者に提案してみたい。我が国に連綿と受け継がれた この『よいお年を』という意味のない慣用句に対しては、
シェキナベイベー !
= Shake it up baby!
で返してみないか!? こっちの方がイケてるぜ! この言葉がポピュラーになったあかつきには、もう『良いお年を!』と声をかける人は保守的な頑固者だけになり、言う方もそれに返す方も『シェキナベイベー』が年の瀬のあいさつとして市民権を得るワケだ。
う〜ん。ロケンロールな世の中ではないか・・・ってアホなことを考えている2024年の暮れである。