日本をまつり上げる風潮

　私は自分が生まれたこの国が好きだし、この国で生まれ、生活できることはこの上ない幸せなことだとも思っている。もちろん他国の景色や建物、食べるものにも魅力的なものはあるが、物質や事象だけではなく日本人の価値観や考え方は唯一無二だと思える。外国人が日本の文化に触れ 素晴らしいと思ってもらえることや、来てみたいと思ってもらえることを知ると 誇らしい気持ちにはなるから、日本人をいい気分にさせるために、日本に憧れる外国人を取り上げたTVプログラムに初めて触れた時、はじめはイヤな気はしなかった。

　しかしはじめは こそばゆくなってしまう程度だったそんなプログラムだが、最近は街で旅行中の外国人に声をかけ 寿司やすき焼きの店に連れて行って高いものを食わせた後に、『AMAZING！』と言わせるようなチンケなヤツや、『日本なんてとるに足りないアジアの小さな島国で・・・』といった低評価の前フリをした後に『しかし訪れると実は・・・とこれまでの認識が間違っていて本当は素晴らしい国だった！』みたいなヤツはもはや食傷気味を通り越してうるさい。
　そんな ことさらに日本のことをおだて、崇め、たてまつるような、要するにとにかくベタ褒めする方針のTV番組なんかを目にすると、かえって日本文化を軽く扱っているように思ってしまうのは私がひねくれてるからだろうか？