教員自身が属していたスクールカースト
差別的か否かは別にして『スクールカースト』という 在校生の立ち位置を階層化する考え方がある。スクールカースト上位者は自己肯定感が強く余裕があるから、その人の声はよく聞こえるし、基本的ににこやかで 周りには自然に人が集まる。一方下位者の方は 、やることなすこといちいちそんなわけにはいかず、以下のようなことになるのかなぁと思う。
①同じ立場同士がつるんでコミュニティを
形成するその他大勢。数の上では最も多く
平和な学生生活なのだが、他への影響力は
薄い
②上位者に媚びてその取巻きとなり、おこ
ぼれにありつくような小判鮫になる。
ボス頼みの立ち位置なので、自分の考えは
無い。また1人になると何も判断できず、
いわゆるヘタレとなる
③①②のいずれにも属さず一匹狼となるか、
仲間外れの路線を歩む。前者はカーストの
上位者から 時に一目置かれるようなことも
あるが、後者ならば結局同じような立場の
ヤツと少数でつるみ、多くの場合 自分では
何もしないくせに 体制や他人の批判ばかり
してる
こんなとこかな と思っている。
そんな校内における階層のピラミッドは自然発生的に形成されるが、カーストの上位に位置できる条件は 学校の種類によって随分違う。進学校なら単純に 席次=成績 なのかもしれないし、ヤンチャなヤツらが集まる『クローズ0』みたいな学校ならケンカの強さであろう。一方我が校のような技術系の専門学校なんかでは技術力の影響はやはり大きかったりする。
面白いのは男のカーストが 彼女となる人の立ち位置まで決めてしまう事実だ。たとえばそれまでは特筆すべき点は無いような女子生徒だったとしても、ひとたび生徒会長の彼女にでもなった途端、女子のコミュニティの中においては、一気にカーストのトップに躍り出ることになる。それまでブイブイ力を誇示していた女どもも、力のある生徒会長の彼女の前では勝手はできない。
卒業後、一般社会に出た後も 金持ちの度合いや学歴、社会的地位や会社での職位など、その組織におけるカーストを決定づける尺度になるものはいくつもあるのは周知の事実である。しかし残念だし認めたくはないのだが、あらゆるコミュニティにおけるカースト決定の様々なものさしを、遥かに凌駕してしまう基準がある。それは単純に見た目がいいことである。イケメンや美女はいつの場合も一目置かれる。チヤホヤされることを鼻にかけるイヤなヤツや 逆に全くそうではない奇特なヤツがいたりするけれど、とにかくイケメンと美女は強い。たとえばヘタクソなんだけどイケメンである美容師が、月に何百もの指名客数を持ち 高給を取っていることなど全く珍しいことではない。一方我々のような量産型ビジュアルの美容師たちは、そんなアイドル美容師を『ケッ』などと言いながら苦々しく見ていたものだ。(つづく)