年末恒例『流行語』と『今年の漢字』
《流行語大賞》
気に入らんなぁ。流行語の大賞? 村神様? なんだそれ? 野球はほぼ見ないからそれがいかほどの価値があるのか無いのかわからなくって変な感じだ。村上選手のことは知ってるけど、残念ながら神様になったことは知らなかった。でも私が職場の人にそう言った時、『そうそう!』と少なくない人に同調されたことでホッとしたものだ(周りと一緒で安心するという、多分に日本人的な価値観である)。
でもその神様がチャンピョンだって誰が決めたの? え? ユーキャン? なんで一企業が選出を主導するの? あっそうか。はじめはそんなつもりじゃなかったんだけど話題になり始めて、なんとなく年末の風物詩になったという順番か。それならマスコミがこの企画を育てたってことだよね。私のTwitterアカウントにはこれを受けて下手な川柳を3首アップしたほどだ。
テーマ【流行語】
●流行語 対象なしじゃ ダメなのか
●どうしても 出さなきゃダメなの? 流行語
●流行の 意味が問われる 流行語
ちなみにこの賞は応募数や投票ではなく、候補やリストはあるのだろうが最後は審査員が決めるらしい。その審査員は、姜尚中氏(東京大学名誉教授)、金田一秀穂氏(杏林大学教授)、辛酸なめ子氏(漫画家・コラムニスト)、俵万智氏(歌人)、室井滋氏(女優・エッセイスト)、やくみつる氏(漫画家)、大塚陽子氏(『現代用語の基礎知識』編集長)の7名だとのこと。しかしそうなるとこのメンバーの中でイニシアティブを持った人の意見に流れるんだろうなぁ・・・。と疑う私はひねくれた人間である。でもこうやって決めたものが、あたかも『国民の総意』や『一年の総括』みたい扱いをするのことには大いなる違和感を持つ私です。まぁマスコミによって『国民の一大関心事』になってしまっているから それはしゃーないのかな・・・。
《今年の漢字》
気に入らんなぁ。今年の漢字? なんだそれ? これも流行語と同じ類いのヤツだ。一企業が募集をして一番多かった字を、坊さんが屋外に準備された大きな紙に墨書きするというもの。
誰がやってんの?って、あの汚職事件の悪名高い日本漢字能力検定協会ではないか! あの事件はどうなったんだった? あの協会、協会と名前がついているから『団体』みたいなイメージがあるけど、完全なる個人商店だったんだもんね。受験者が支払う検定料なんて、捕まった理事長のポケットに直接入れていたようなものだ。
ちなみに今年の応募総数は223,768票で、1位の『戦』は応募総数に対して 4.83% だったそうな・・・。まぁおわかりだろうが、日本の人口は約1億2,500万人。人口に対する比率を算出すれば、応募されたのは人口の0.18%であり、その中でも『戦い』は0.0086%となる。たったこれっぽっちの人しか『戦』を支持されていないんですねぇ。僅か1万804人! これが『今年の漢字』なのだ。さぁ笑おうではないか!
もう一つ清水寺について。世界的に有名なお寺の知名度を使うことは、双方が良ければいいアイデアだったんだろうが、漢検の初代理事長があれだけのことをして捕まった後も、清水寺の例のイベントは現在も継続している不思議。そりゃないぜ!と思っているのは私だけか?
私は仏像フリークなので、あのお寺の秘仏は一度は見たいと思うけど(それが叶わないから秘仏なんだけどね)。
《最後に》
これら2つの案件の問題は、要するに『わずかな数や割合』で『全体の志向はこうだ!』と決めてしまっていることだ。加えてマスコミがそれらをフィルターをかけずに面白おかしく発信する。そりゃ違和感を持つ人が多いのも当然だろうよ。
でもこれは、日本や韓国なんかでは割と騒がれている『世界で最も美しい顔100人』よりましかもしれないけどね。なんせあの企画の選出者は1人だから。でもなぜアジアの国で話題になるのかというと、そのランキングの中にはアジア人が比較的多いからだ ということが Wikipedia にも記載されている。
しかしあんなものの発信がOKなのであれば、誰でも発信できる。オジさんもやっちゃうよ~。ま、誰も関心はないか(笑)
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