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農作業における機械の良い点と人間の良い点。

令和6年6月21日 AM6時撮影

農業において機械の重要性

株式会社クボタHPより引用

今日は5時頃から取り組みましたが、ポツポツと雨が降ってきました。
小雨(降水量1〜2mm/h)だったので、圃場に行けるかな?と思いましたが、ハウスの中にある播種機の掃除・整備をしました。
自分に言い聞かせていることですが、
機械は使いぱなし厳禁!」と心掛けています。
なかなか農作業が次々とあると後回しになります。

正しい使い方と整備が行き届いた機械は人間と違い、疲れない、休まない、文句をいわないと頼もしい相棒になります。

人間では1反歩。機械は10町歩。

宮城のある農家さんがおっしゃっていました。
昔は1反(約1000平方メートル≒300坪)の仕事ができて、やっと1人前。
という言葉・認識があったようです。

1日1反が1人前。
50mプールの広さです。
鍬で1反耕起をする。
鎌で1反収穫する。
田植えを1反する。

亡き祖父は若い時は(自分は亡くなった弟の分まで、母乳を飲めたため)
「身体が丈夫だったから、1日に1反2畝ほどは耕起をした」
と言っていました。

とてもではありませんが、今の自分は1反分の耕起も除草もできません。
昔の方は、本当に働き者だったのだと感じます。
しかし、現代農業では機械化が進み、反という単位でなく、町(10反=1町)という単位で営農している方もいらっしゃいます。

私が駆け出しの時に、石川県の有機大豆農家さんは
社員には年間10町歩ほどの面積をお願いしている。とお伺いしました。
20年以上経った今では日本を代表するような篤農家さんになられ、社員一人の担当面積は2倍から3倍以上に増えていると思います。
芦原の農家さんも家族経営ながら一人30町〜40町くらいは請け負っているとお伺いしました。

機械は人間の体力、腕力を桁違いで超えることができる「文明の利器
と言っても過言ではないですね。

機械の良い点 人間の良い点

機械も人間も、良い点、そうでない点があると思います。
機械の良い点は

  • 効率、生産性の向上(高速で休まず稼働できます)

  • 品質、精度の安定化(設計された動きが正確に動きます)

  • 危険な作業の自動化(重量物、炎天下の中の作業でも問題なし)

逆に、初期投資がかさんだり、仕事の急な段取り変更には不向きです。
機械技術が不足していると上手く扱えず、誤作動により、逆に非生産的だったり、修理・故障による修繕費の増加もあります。
機械に興味なんてなく、タイヤ交換も苦手な自分にはキツかった…

逆に人間の良い点は

  • 少量生産や柔軟性がある(少量の作業や種類が多い段取りもOK)

  • 仕事の工夫が生まれる(創造性が生まれ、改善活動が進む)

  • 高価な設備投資が不要(道具一つから、ローコストで取り組めます)

逆に、人間の手作業には生産に限界があるのも事実です。
精度にもムラが発生しますし、賃金や福利厚生などの雇用コストも都度発生してしまいます。

手作業と機械作業の良い点を取り入れて少しずつ、大豆作りをしていこうと考えています。

自分はまだまだ未熟ですが、機械を操作していると、調子が良い時も、悪い時も「声」が聴こえてきます。
トラブルが発生した時は回転数の変化や手元ハンドルの重さから違和感を感じる場合があります。作物も同じなんでしょうね。声が聴こえるようになるには、まだまだまだまだまだ修行が足りませんが、、、。

整備している途中で従業員さんがお見えになられました。
一緒に今日の段取り準備をしました。
お互い様ですが、仕事を一緒にしていると、仕事相手の良い点だけでないところも目に付きます。しかし、陰日向なく、真面目に、誠実にお仕事に取り組む姿勢にいつも感心しています。

今日の出来事ではないのですが、人さまと一緒に仕事をしていると、機械と同じように声なき心の声が聴こえてくることがあります。心を閉ざしがちな私は耳を塞ぎたくなる場合があります。

富士山のようなすそ野と懐の広い人だといいのですが、、、私はそんな人格を備えていません。

人との衝突にヤマアラシのジレンマを感じてしまうこの頃です。
機械はその面ではシンプルですが、自分を含めて人間は複雑なのかも知れません。