美味しい品種
こんにちは。岡山県倉敷市玉島地区で青果市場を営む丸一青果です。
福山の地方卸売市場が開く日には毎日仕入れに行くのですが、仕入れを教えてもらっている大ベテランの先輩がよく言う言葉で気になる事があります。
それは『この品種は一番美味しいけど、お金が合わないから生産者がほとんどいなくなった。』という言葉です。
なぜ味が美味しいのに作られなくなるのか・・・・・
プロ用品種と自家用品種
各野菜や果物毎に無数にある品種。実はプロ向きの物と自家用の物とが存在しています。
プロが農作物を作る上で大事なのは製品率、個体差が少なく育てやすく病気に強くて痛みにくい、こういう特性を持った品種が好まれます。
一方で自家用であれば、個体差がある方が収穫時期がずれて長く楽しめますし、すぐに食べるので痛みにくさよりも味の良い品種が向いていると思います。
さっき言った先輩の言葉ですが、昔はこの美味しい品種を作るプロがいたが、今ではお金の取れるプロ向きの品種に転向して美味しい品種を作る農家が減ってきたということを言っているんです。
美味しくなった?美味しくなくなった?
例えば昔のトマト。いわゆるトマト臭がすごくします。皮も薄いので割れやすく実付きもバラバラ。でも味が濃くて美味しいんですよね。
一方で最近の品種は、誰でも食べやすいようにトマト臭は抑えられ、皮も割れにくいように分厚くなっています。確かにクセが少ないので苦手な人にはいいのかもしれませんが、水っぽくて皮が口に残ります。
↑これは向島のトマト。最近では珍しくトマト臭があって美味しいトマトです。
人参も昔の品種は味が抜群に濃い!今売ってる人参は香りも薄く、まとめて収穫できるように成長が揃うような品種改良をしています。
野菜も果物も方向性は同じ。スーパーではなかなか美味しい品種には出会えません。
美味しい物を食べるには!
美味しい品種の野菜や果物を食べたいと思ったら、自分で作っちゃうのもいいと思います。
前にブログで書きましたが、見た目さえ気にしなければ初めての方でも美味しい物が作れます!農業の素敵なところです♪
あとは色々なマルシェに行くと、小さい農家さんが伝統品種や在来種の野菜や果物を販売してたりしますよ!今はコロナでほとんど中止になっていますが、こういう目線で農作物を選ぶと素敵な出会いがあると思います!
近くの方は丸一青果に来ていただければこだわりの美味しい果物揃ってますよ♪笑
薄皮で美味しいマダーボール
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