ウイルスはどうにもならないけど、モヤモヤならなんとかできるかも。対話でね。「SOW!政治オンライン対話会 新型コロナ対応をめぐるモヤモヤを語ろう vol2」レポート

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「結構、大丈夫なんじゃね?」という緩みと、「ちゃんとマスクしろよ!」的な緊張感が入り混じった空気を感じる昨今ですね。

SOW!政治のオンライン対話会「新型コロナウイルスをめぐるモヤモヤを話そう」のvol.2を開いたのは、5月10日。GWが終わってしばらく経ち、緊急事態宣言って解除されるの?続くのという実にモヤモヤしたタイミングでした。自分の中にある、そして世の中に漂っているモヤモヤの原因は何なのか…という問いを胸に、2時間ほど対話しました。

まず、モヤモヤというか、もどかしいのは、感染者数などについて正確な状況が見えないこと。特に日本は検査数が圧倒的に少ないので、ぼんやりした不安がつきまといます。クラスター対策で感染を抑えられていた段階であれば、医療崩壊を防ぐ意味でも検査を絞ったことはよかったのかも知れませんが。一度決めたことを撤回したり変更したりするのが苦手な日本。悲しいことに、新型コロナウイルスでもそこがネガティブに出てしまっているのではないでしょうか。

そして、前回の対話でも話題になった補償について。対話には、正社員、非正規雇用、主婦、フリーランス、経営者とさまざまな立場の人が参加していたのですが、やはりみんな、補償は十分ではない、遅い、と感じているようでした。暮らし方によって経済的なダメージは変わってきますが、どんな人でも最低限の補償が用意されていないと社会全体に落ち着きがなくなるなあと思いました。「生活補償が充実していれば、みんなでいったん社会活動をたたんで、落ち着いたら再開しよう、という気持ちになれるのに」という言葉が印象的でした。

みなさんと対話していて、私がモヤモヤイライラしている原因が見えてきました。検査にせよ補償にせよ、納得していないんですね。政府の方針や対策についての説明に納得していないのです。自分の場合、納得が安心につながるのですね。何をするかの前に、どう伝えるか。仕事柄、どうしてもコミュニケーションが気になるようです。

復旧の難しさについての話も。地震や風水害の場合は被災地が局所的なので、被害のない地域の人が応援に回ることができます。ところが新型コロナの場合は日本全国、いや世界中が同時に災いを受けていて、リカバリーが相当大変になる可能性があります。そこまで深刻に捉えている人がどれだけいるのか、という不安を持たれている参加者の方もいました。

街を歩いていたり、SNSを眺めていたりしてときどきギョッとさせられるのが、自粛警察やマスク警察の方々。これについては、終わりが見えない中でみんなゆるく病んでいたり、混乱したりと心理的に不安定になってきていますが、それが怒りという形になって出てきているのかも、という声がありました。

新型コロナウイルス問題の出口は、集団免疫を獲得するかワクチンが完成するかどちらかがハッキリしたときなのでしょう。しかし、経済的に耐えられなかったり、ガマンが続かなかったりしてなし崩し的に警戒が解かれるようになる可能性があります。現にいまそんな感じも…。ダンスレッスンをしている参加者の方は、それはとても怖いことだと言っていました。ダンスは距離をとることが難しいので、「大丈夫だと思う」では危険なんですね。

こんな感じでSOW!政治では2回にわたって新型コロナウイルス対応をめぐるモヤモヤを話してきたのですが、次からは「じゃあこの先、どう生きていきたいのか」とか「どういう社会にしていきたいか」といった対話をしていこうかなんてぼんやりと考えています。依然、厳しい状況が続くでしょう。でも、少しでも前を向いていたい。そんな気持ちで開く次回のSOW!政治、お楽しみに。私も、楽しみです。


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