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”角度&確度不足”リバプール×アストンビラ レビュー 【22-23プレミアリーグ 第37節】

■結果、メンバー、フォーメーション

門出を祝えず。CL圏もほぼ絶望的。
両SBを前節と入れ替えてきたビラ。
Nフォレスト戦でニアカテのロングスローに苦戦していたのを見て、
こちらも砲台持ちのディニュ起用に至ったか。


■プレビュー記事


■試合経過

得失点シーン

・41' 0-1 Ramsey
局所的に3対4の数的不利
ができていた。
そしてやはりアーノルドの背中をつかれた。

・89' 1-1 Firmino
エリアを横切りながら、ミングスの前に入ったフィルミーノにサラーが左アウトサイドで見事なパス。
これまでリバプールを引っ張ってきたコンビの強烈な個で同点に持ち込んだ。



背中をついたが・・・

アストンビラは前節スパーズ戦同様、守備時5-3-2。(前プレ時4-2-2-2?)
ベイリーがDFラインに吸収されるかたちで5バックを形成。マッギンが2トップの位置

リバプールの攻撃のテーマは、
「高いラインを保つビラの背後をどう突くか」だ。
実際どうだったかと聞かれれば、
「背後は突けたがシュートを打てる状況に持ち込めなかった」という印象。


前半1:35に早速ディアスがコンサの背後でボールを受けた。
ファーストタッチでゴールから遠ざかってしまったが、狙いが見えたシーンだった。(ディアスは試合を通してタッチがいまひとつ)
このあとも例えば17:17ではガクポがロバートソンのボールを裏で受けた。
しかし、これらはゴールに向かって真っ直ぐ受ける必要があり、難易度が高い。プレーが減速するので、相手も追いついてしまう。


プレビュー記事でも言及したが、黄金期のバルサでよく見られたメッシからの対角のフィードをアルバが受けるみたいに、角度をつけられる斜めのパスをもっと活用してほしかった。後半になってようやく見られたので、試合前からチームの戦い方として共有してほしかった。
VARで取り消されたガクポのシュートもアーノルドto大外ディアスだったし、最初に例としてあげた開始直後のディアスの場面も大外でカーティスがフリーで待っており、決定機になる確率がより高かった。


また、サイドtoサイドに早くボールを動かし相手を揺さぶって、相手のスライド中に生まれたスペースを活用することもなかった。


上記2点の攻略法を多用するとなると、4-3-3の方が適している。
後ろにCBと中3枚を残せばカウンター対策になるし、途中からでも見たかったが。


ビラは後半にヤングを投入してからラインを下げ、6バックぎみの対応になった。守りを固められる前に得点をとりたかった。


個人のプレーに関してはアーノルドが前半に見事なターンが2度見られた。今の役割を与えられ、試合ごとにプレーの幅を広げている。


一方で、残念というよりこれ以上は期待できなくなってしまっているヘンダーソンは単純に走りで主力とは言えないと思われるレベルだ。
ベイリーだったと思うが、ドリブルで簡単に振り切られるし、31:28のシーンでサラーからガクポに出たあとにエリア内に走り込んでほしいが、タイミングが遅すぎた。マイナスで受ければフリーでシュートに持ち込めたシーンだ。


カーティスは相変わらず攻守においてサボらないが、中央で脅威を与えられる選手になってほしい。19:26のシーンで5-3-2の3の外側で受けたディアスからボールを引き取った17番の前には前進できるスペースが。しかし、反転し後ろに戻してしまった。



予想以上だった最後尾からの配給

ビラの攻撃時は3-4-3。
リバプールは90分の内かなりの割合でハイプレスを敢行。最近あまり見なかったような。


ビラはGKのマルティネスも組み立てに参加するのだが、リバプールの対応は人につくよりは以下の図のように中間守備寄り。

マルティネスは中長距離の配給がかなり上手い。
特に見られたのが、ルイスとディニュの間にいて両方にアプローチできるようにしていたヘンダーソンがルイスに寄った時、マルティネスがディニュにフィードを送り、ハーフウェイまで前進されるシーン。


また圧力をかけられたときにワトキンスに放り込むボールもスピードが早く正確。仮に収めきれずこぼれてしまっても、リバプールのアタッカーのプレスバックが間に合わないので複数の選手で囲いこめず、ビラの中盤が回収できるときが結構あった。


ビラの選手で気になったのは、やはりマッギン。そしてラムジー
マッギンはプレビューでも触れたように体をつかったボールキープが本当に上手。ボールを失わない。
ラムジーは突破力が想像以上だった。アーノルドは完敗だった。



■各種スタッツ

【Liverpool】
・インターセプトは8とビラの15に大差をつけられた。
・フィルミーノが18-19以来のリーグ戦10得点。うち9点はアンフィールド。
・フィルミーノはアンフィールドで通算40得点。

【Aston Villa】
・Sofascore、WhoScoredともに両チーム最高点はドウグラスルイス。
・地上戦勝率は58%(リバプール42%)とタックル成功数15(リバプール11)とデュエル面で優位に。


■次節は5/29(月)AWAY サウサンプトン戦


■Full Highlight&Farewell Ceremony



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