【24年10月18日】編集の話
(編集同業者の皆さんには常識的な話ですみません)
読者が誰かを考えて「伝わる」ように
雑誌にせよ広報紙にせよ広告にせよ、媒体の編集は「受け手(読み手、伝えたい相手)は誰か?」をまず考えることが基本です。そして、その受け手の「像」を持つこと。予備知識のある人なのかどうかで、どこまで掘り下げる必要があるのか見えてきます。「伝える」ことより「伝わる」ことを考えます。
(編プロから受ける仕事はクライアント(版元)目線を優先していて、やりにくいこともありますが…これは編プロと版元の連携が悪いことが原因です)
編集サイドも編集方針をひとつにするべきなのですが、これを理解されていない媒体もときどき見受けられます(非商業誌に多い)。
たとえば、執筆者の誰かがおかしな言葉づかいをしていた場合、読者目線になれば訂正するべきところですが、そのままになっているケース。
「書いた人が恥をかくだけ」と言う人がいますが、そうではありません。媒体の恥であり編集部の恥です。ここをしっかりやらないと、妙に素人くさい媒体になります。
字数制限に関しては、私が依頼する場合「◯◯字前後」というあいまいさを残して発注することもあります。
きっちり決めたところで、レイアウトの都合で調整することがあるからです。1字だけ次の行に送るようなことになると見にくいものになるので、2字でも3字でも水増しさせます。
よい感じに行を収めてレイアウトしてくれたのに、依頼文字数を超えているからと削るのは読者目線に立てばナンセンスであるとわかります。
(1文字◯円という原稿料規定の場合は、字数制限は大事かもしれませんが)
編集は片手間ではできない
某広報紙の編集委員をしていますが、この判断は読者にとってどうなの?と思うことがあったので、関係者にお伝えしました。
ただ、編集委員とはいえ、仕事は「編集」というより「校正」です。あるいは最終確認という意味で「監修」に近いかな?
ちゃんと編集したらおもしろい媒体になると思いますが、編集というのはものすごく大きな労働で、片手間にできるようなものではありません。
さて、今「撮影、執筆、編集、デザイン、レイアウト」すべてを一人でおこない個人通信を作っているところです。
一人でやるとそれぞれの仕事のパワーバランスが崩れがちです(←私の場合です)。おかげで文字だらけ、本文12級の老眼に厳しい紙面になってしまいました。
ここから「判型大きく再レイアウトしてください」とデザイナーさんに依頼できたらいいものになるのですが、予算と時間の問題もあり、妥協します…。
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