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隣人13号、を観た!

制作:2004
監督:井上靖雄
撮影監督:河津太郎
出演:中村獅童、小栗旬、新井浩文、吉村由美、松本実

■あらすじと感想
小学生時代に酷いいじめにあった少年が二重人格的に成長し復讐を実行する、という物語。

■中村獅童と小栗旬の二人一役で物語は進行し、かつてのいじめっ子の新井浩文のアパートに引っ越し、職場も同じくして復讐の時を待つのだが、二重人格が形成される象徴シーンが映画的にも映像的にも素晴らしく、復讐の塊の中村獅童と気弱ないじめられっ子小栗旬の一役が観る側の心を揺さぶる。監督はCM監督が本業とのことで映像的なこだわりと映画的なストーリーの間をうまく映画化していると感じた。

■井上三太氏は人間の怒りの魂を物語化する作家、と僕は思っている。映像化されるとセンセーショナルに物語をなぞるだけになりそうだが、この映画は人間の根源的な部分として昇華されている。やはり象徴シーンが効いているのだろう。

■心に残るカットは、オープニングのコンクリートの建物が一つ立っているカット。ないところに物を作る、という象徴カットとしては秀逸。
関係ないが、13号の隣の部屋に住む借金を抱える変態中年の三池監督。友情出演となっていたが「どんな友情」か、いつか教えてください…。

ではでは。

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