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溺れる魚、を観た!

制作:2001
監督:堤幸彦
撮影:唐沢悟
出演:椎名桔平、窪塚洋介、仲間由紀恵

■あらすじと感想
懲戒寸前の二人の刑事が、特命捜査として潜入捜査を行う。犯人グループのトップは少年期に両親兄弟を殺害されトラウマとなり死を待っているかの如く生き急ぐ若者。大企業の社員を辱める恐喝行動を行い、特命捜査とつながりが見えてくる…、という感じでしょうか。

■原作・戸梶圭太の小説は破天荒というか、非常に映像的な小説を書く作家であり、非常に好きな作家である。映画化されていたことは知っていたが、観るチャンスがなく今に至った。ものすごく楽しみに観させていただいたが、原作を超えることはなく正直残念な気持である。スピード感、下品な中での高潔さなど、戸梶ワールドが残念ながら無い。監督の堤氏の得意分野とも思え、映画冒頭に監督の名前が出た時は、「おっ、期待できる!」と思ったのだが…。

■キャスト・監督・スタッフそして予算含めて、比較的潤沢だったと想像できる。それでもどことなくぎこちない仕上がり。監督の持ち味であるPOPからはかけ離れた出来栄えになってしまうことあるのだと思うと、映像表現は奥が深く難しい、としか言いようが無い。もう一回観るか?と言われたら観ることはない、と返答するが、原作はもう一回読んでみたいと思う。もしかしたら、僕の勘違いだったかもしれないからだ。そう思わせる一作でした。

■記憶に残る映像は、海辺で遊ぶ若者たちの映像。「刹那」を感じました。
あーだ、こーだ、と書いてみたが、心に残ったという事は、良い作品だったのだと思います。
ではでは。

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