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2019年も映画は面白かった ― アカデミー賞をとってほしいあれやこれや

今年観た映画に感謝の意でも記したい…と思いつつもぐだぐだしていたら、いつの間にか2019年が今年ではなくなってから2週間も経っていた。怠惰。 映画垢界隈のみなさんのような本数や熱量で作品を観られてはいないのだけど、それでも新作映画を心待ちにし、鑑賞後は感想や考察を拝見して、映画と映画を観る人々に楽しませてもらって一年がまた過ぎた。TwitterやらnoteやらFilmarksに一貫性なく記録していたのだけど、心に残るものをまとめておこうと思う。 ちょうど第92回アカデミー

    • 9万個のかぼちゃとかぼちゃ大王

      近所の樹木植物園、9万個のかぼちゃとかいう数の暴力で秋を演出していて、しかも『スヌーピーとかぼちゃ大王』をテーマにしているとな。 「最高か!!!!!???」って叫びながら行ってきました。 『スヌーピーとかぼちゃ大王』は、毎年ハロウィンが近づくと放映される60年代のアニメで、ハロウィンの夜にかぼちゃ大王が(サンタみたいに)現れることを信じるライナスが、みんなに呆れられながらも毎年畑でかぼちゃ大王を待つお話。(ざっくり) まず目に飛び込んでくるのは かぼちゃの大群。 投入

      • パンイチで走り出した先の手触りのある生活 - "The Peanut Butter Falcon" 【映画】

        「こういう映画が増えるべき」「今年ベスト」などなど批評サイトで言われている本映画。 アメリカの田舎の5人くらいしかいないシアターで観たけど、その5人はこの映画を観ることにした自分を誉めながら映画館を後にしたと思う。 最早語るのは野暮なのでは?けど、とりあえず観てほしいなみんなに??と思いながら、全くまとまってない気持ちをnoteに置いておく。 *** ダウン症のザックはプロレスラーになりたくて、レスラー養成学校を目指してパンイチで介護施設を脱出する。一切何も持たずに。

        • 知らないを知ること

          10年前、進撃の巨人の連載が始まったころ、私はアメリカ南東部で高校生活を送っていた。 進撃の巨人連載10週年に伴う素敵なキャンペーンにより、これまでの物語を読み返していたら、日本の小さな町から大きな世界に出たと思ったら、なんだかもっと小さな世界にいた、あの時の違和感を思い出した。 *** アメリカ南部といえば保守的で宗教色が強い傾向がある。 通っていた高校では、授業前にはお祈りをし、毎日一コマは聖書の学びを得て、さらに週3回教会へ行き説教を聞かないといけなかった。これ

        • 2019年も映画は面白かった ― アカデミー賞をとってほしいあれやこれや

        • 9万個のかぼちゃとかぼちゃ大王

        • パンイチで走り出した先の手触りのある生活 - "The Peanut Butter Falcon" 【映画】

        • 知らないを知ること

          【舞台】情報が引き算されてより多くが見えた - Sea Wall/A Life

          Broadwayのショーと言えば、セットや衣装も豪華、大人数が出演するミュージカルを想像する。少なくとも私はそうだ。 でも今回鑑賞したのは、セットも最低限かつ衣装もシンプルなモノローグ、いわゆる一人芝居。 視覚的情報が最低限だったからこそ、情報が引き算されてより多くを感じ、見ることができたと思う。 *** 数か月前からチケットを購入し、待ちに待ったその日、映画"プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂"で一目惚れをしたJake Gyllenhaal氏をとうとうこの目で見た。

          【舞台】情報が引き算されてより多くが見えた - Sea Wall/A Life

          かつての日常から今へ

          「母娘で来ちゃったの、面白いね!」 干潮時にのみ現れるその道を手をつないで歩くと結ばれるという、”天使の散歩道”が見渡せる素敵なホテルで母は言う。 普段遠方に住む母と岡山で落ち合い、ぽかぽか日差しの5月の小豆島へ。運転がへたくそな私の練習に付き合ってくれ、醤油蔵を見学したり、高台から島を眺めたり、宿の周りをぶらぶら散歩した。 その間、お互いの仕事の話や最近の悩み事、他愛のない話を一日中。 天使の散歩道の入り口ではのらねこが眠っていて、「特等席だね~」と二人で話しかけ、波

          かつての日常から今へ