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心臓リハビリテーションにおける5METsの意義・意味とは
こんにちは☀️
理学療法士のまるです。
前回はGLIM基準について記事を書いたのでぜひ見てみてください!
今回は心疾患におけるリハビリテーションにおいて5METsの運動耐容能が必要といわれておりますが、理由は何なのか、5METsを有する患者様はどのような身体機能があるのかなどこの記事を読むとわかるようになっています。
最高酸素摂取量が5METs未満で死亡率の上昇、日常生活動作の低下をきたす
はじめに心疾患患者において、運動耐容能として心肺運動負荷試験で得られる最高酸素摂取量(PeakVO2)が5METS未満であることは死亡率の上昇や日常生活動作の低下をきたすといわれております。
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心疾患の有無にかかわらずPeakVO2が高いと予後良好
PeakVO2は心疾患の有無にかかわらず高いと予後良好であることはいくつかの先行研究によりすでに報告されております。
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この結果をみると、5METSの運動耐容能を有してるか、有していないかで大幅に生命予後に関係してくることが伺えます。2つ目の論文では18ml/kg/min未満を基準に報告されており、一つの目安として参考にしても良いと思います。
嫌気性代謝閾値(AT)による予後予測
心疾患において、PeakVO2とは別に嫌気性代謝閾値(AT)も予後予測に有用であると報告されております。
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心臓リハビリテーションを行う上で
心臓リハビリテーションを行う上で、目標として、予後を考えると一つの安全域の示し方として5METS相当の目標設定をし、運動耐容能獲得、維持を目標として行っていくことが良いかと考えます。
若年層で考えますが、復職を行っていくうえで、
一般に通勤での自動車運転 や事務的な座位作業などは2.0から2.5METS程度
→これらを8時間勤務するための必要な運動耐容能として5METSを有することが望ましいといわれております。
しかし、現在は心疾患を有する対象の年齢層も高くなってきており、運動耐容能、METSを評価する心肺運動負荷試験を実施出来ず運動耐容能の測定ができていないことも報告されております。
次回の記事で、心肺運動負荷試験を実施せずに運動耐容能の評価をできる
方法を先行研究をもとに書いていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。