絵本と児童書と私
今でこそ、絵本作家を名乗り出版を目指す私だが、
幼少期、それほど絵本についての思い出はない。
読み聞かせも(もちろん多少して貰っていたはずだが)
あまり記憶には残っていない。
それほど絵本の蔵書も多くはなかった。
唯一伝説といえば、「くまのプーさん」のディズニー絵本を暗記して、3、4歳頃自分で読んでいたらしい。
「ほんとうの名前はサンダースといいますが、みんなはプーさんと呼んでいます」
この一文が未だに頭にこびりついている(笑)
本格的に本が好きになったのは、たぶん幼稚園の年長組、帰る前に毎日先生が少しずつ読んでくれていた、「エルマーのぼうけん」がきっかけ。
明日はどうなるんだろう。
エルマーは無事にりゅうに会えるんだろうか。
そんな私を見て、母がエルマー三部作を買ってくれた。
字が読めるようになってから、本好きに火がついた。
「いやいやえん」
「ちいさいモモちゃん」シリーズ、
「大どろぼうホッツェンプロッツ」三部作、
「わかったさん」「こまったさん」シリーズ、
両親に買ってもらったり、図書室で借りたり、
繰り返し、繰り返し読んだ。
当時、作文で入賞することが多かった私だが、後々読むと文体にもその影響がもろに出ていた。
また、初めて本を書いたのもこの頃だった。
絵の上手い隣の家の子を巻き込んで、「こぶたのプーすけだいぼうけん」という本を書いた。
「エルマーのぼうけん」のもろオマージュだったと記憶している(笑)
1ページごとに色鉛筆で挿絵をつけてくれた友達…当時何にも考えてない、脳内お花畑だった私に振り回されて大変だったと思う。
全て鉛筆で書いた大量の文章は、母がきれいに製本してくれた。
あの作品、断捨離で捨てちゃったかなぁ。
小学校2年生の文集には、将来の夢「本の作家になること」と書いた。
今でも、私のルーツは児童書にあると思っている。
続きます。