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顧客の行動までもデザインする。アップルの計算された店舗デザインと商品陳列

好きなポテトチップスの味はコンソメ、
まーるです!

アップルのお店、入った瞬間にスタイリッシュで
洗練された空間が広がっているのを感じますよね。

でも、それだけではないんです。
実は、あの店内に並べられている製品やレイアウトには、
顧客の行動を誘導する緻密なデザインが隠されています。

今回は、アップルの店舗デザインや商品陳列が
どのようにしてお客様の行動をデザインしているのか、
詳しく見ていきましょう。

76度の秘密。製品に手を伸ばさせる角度

アップルストアに並べられているiPhoneやMacBook、
その画面の角度が気になったことはありますか?

実は、この角度は正確に76度に設定されているんです。
この角度には深い理由があります。

少し遠くからだと、画面が見づらくなるため、
顧客が自然と製品に近づき、
「手に取って角度を調整する」
という行動を誘発するためです。

手に取って操作してもらうことで、
製品の質感やディスプレイの鮮明さを
体感してもらうことができる、これがアップルの狙いです。
単に見せるだけでなく、
触れる体験をデザインしているんですね。

この角度調整は、毎朝スタッフが専用アプリ
「Simply Angle」を使って行い、
全ての製品が正確に76度になるように調整されています
(現在はアプリの使用が終了しています)。
アップルの徹底したこだわりが、
このような細かい部分にまで行き届いているんです。

シームレスな空間設計で生まれる自然な動線

アップルストアの空間は、
ただ製品を並べているだけではありません。

広々としたオープンスペースには仕切りが少なく、
顧客が自由に動き回りやすいように設計されています。
製品がすぐ手に取れるような配置はもちろん、
スタッフの配置も考え抜かれています。
顧客がストレスを感じることなく、
質問ができるタイミングでスタッフと
コミュニケーションを取れるようになっているんです。

特に、店内に設置されたデバイスは
すべてインターネットに接続され、
アプリや機能をすぐに試せる状態になっています。
こうして、顧客は製品の実際の使用感を体験し、
購入後のイメージを掴むことができるのです。

アップルの店舗デザインは、
ただ「美しい空間」だけでなく、
顧客が自らアクションを起こす仕掛けが詰まっています。

顧客心理に基づいたデザイン戦略

アップルのデザイン戦略には、
「エンドウメント効果」と呼ばれる
心理学的な理論が活用されています。

これは、人が一度所有感を持ったものに対して、
より高い価値を感じるという現象です。
アップルストアで製品を手に取らせることで、
顧客はその製品に対してより深い愛着を感じ、
購入意欲が高まります。

このように、アップルのデザインは
顧客体験全体を考慮して
物理的な接触を促す仕組みを取り入れています。

また、製品を少し見づらくすることで、
顧客が自然と「触りたくなる」ように仕向ける。

これが、アップルの緻密に計算された
マーケティング戦略の一部なのです。

アップルは顧客の視覚、触覚、
そして感情に訴えることで、
製品の魅力を最大限に引き出しています。

まとめ

アップルの店舗デザインや商品陳列は、
ただ美しさを追求しているだけではなく、
顧客の行動そのものをデザインしています。

特に76度に設定された製品の角度は、
顧客に「手に取らせる」ことを目的としたもの。

これにより、製品に触れた瞬間、
アップルのクオリティを五感で感じてもらうことができます。
この細部にまでこだわる姿勢こそが、
アップルの成功の秘密なのです。

次回アップルストアに行くときは、
ぜひそのデザインに込められた意図を
感じ取ってみてください。

そして、あなたもこのデザイン戦略を
自身の仕事やプロジェクトに応用してみてはいかがでしょうか?

顧客体験をデザインすることで、
さらに素晴らしい成果が得られるかもしれませんよ。

それでは、今日もクリエイティブな1日を!

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