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育休中のお金はどこからやってくるのか。
育休中にもらえる「育児休業給付金」
どこから支給されるのか、
A.雇用保険
「そんなの当たり前だろう」と思った方、
実は、みんな結構知らないのである。
かく言う私も、当事者になるまでよくわかっていなかった。
毎月、社会保険料を納めているのに、
社会保険にはどんな制度があって、どのように使えるのか
全く理解していなかったといっても過言ではない。
そして、いざ育休を取る段になって、こんな疑問が浮かんできたのである。
そもそもいくら貰えるのか?
育児休業給付金には上限があるのか?
育休中にバイトしていいのか?
違う病院に異動になったら、手当てはもらえないのではないか?
今回は育休を取るにあたって、知ったことを書いてみたいと思う。
目次を見て、気になるところだけでも見てもらいたい。
雇用保険、基本のキ。
雇用保険は、働く人が失業した時や育休・介護休業を取る時に、一定の収入を補償してくれる制度だ。
会社に属している人なら、否応なしに毎月給与から保険料を天引きされている。ただし、会社も半分出してくれている。(本当はきっちり半分ではないが、そこは置いておく。)
雇用保険のなかに、育児休業給付金という制度があり、これが俗にいう育休手当なのだ。
要するに、自分たちが保険として払った分が、緊急事態のため還元されているということである。
育児休業給付金を受け取るためには、
育休開始前2年間に、働いた月が12ヶ月以上あること
(働いた月=11日以上勤務 or 80時間以上労働)
が必要である。
(病気や前回の育休などで働けなかった場合、要件が緩和されることもある。)
そして計算方法は以下の通りである。
期間支給率計算式(休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 支給率)
育休開始~6ヶ月 → 賃金日額 × 30日 × 67%
育休6ヶ月以降 → 賃金日額 × 30日 × 50%
(※休業開始時賃金日額=育児休業開始前6か月の賃金÷180)
医師だって雇用保険に入っているのだよ
さて、医師以外の方からすると、医師というのはなんだか特殊な職業に思えるようで、
子供が産まれてから
「医者も育休とかあるの?どのくらい休めるの?」
と聞かれることが多かった。
「皆さんと一緒ですよ」
と答えているが、
こちとら、病院に雇われているのであって、
雇用保険にしっかりはいっているのだから、サラリーマンと変わらないのである。(勤務医ならば、という注釈はつくが)
育休=法律で定められた制度
ではなく、
育休=会社の制度
だと思っている人が多いんだなぁと改めて感じた。
(会社の制度であっても、病院も一般企業と同じようにしてほしいけど)
普通に考えたら、上限があるよね。
とまあ、ここまではある程度理解できたが、
もしかしてもしかして、
上限があるのではないか?という思いが頭をよぎった。
「所得制限とかよくあるし、医師は高給取りって言われるし…」
調べてみるとやっぱりあった。
育休開始~6ヶ月 → 315,369円(月額)
育休6ヶ月以降 → 235,350円(月額)
つまり、月給約47万円以上の人は満額もらえないのである!
だが、私、何を隠そう上限まで届いていなかった。
杞憂である。(恥ずかしい。)
勤務医なんて、そんなもんなのである。
育休中、バイトしてもいいの?
育休前は、非常勤のお給料も多少はあったわけで、やはり手当だけではきついと思った。(当時は浪費家だったからに違いないが。)
医師は、1日単位でアルバイトの募集が結構あり、
夫に子供を見てもらえたら、たまには働きに行こうかな〜
なんて生まれる前は考えていた。
でも、たくさん働いて、育休手当打ち切られたら
働き損だよなと思って、これも調べた。
(結果、1年で1日しか働かなかった。笑)
結論はこうである。
休業中の勤務先以外であれば、
・金額はいくら稼いでもOK
・ただし、月に10日以下or80時間以下は守らなくてはダメ!
意欲があるひとは、時間だけ気をつければ、働いても大丈夫ということである。
他社(他院)へ異動でも大丈夫だった
育休中に、医局から異動の命令。
医局というものは、非情なもので、、、
お世話になったもともとの病院には、戻れないことになった。
「育休中に、他の病院に転勤になるけど、そのまま次の病院でも育休継続でいいように言っておいたから。」とのこと。
引き続き休んでいいのはありがたいけど、手当はどうなる?
足りないって言って悪かったけど、もらえるものはもらいたい。
結果、もらえた。
1日も空白なく転職した場合は、雇用保険が前の事業所から次の事業所の管轄へ移るだけという考え方のようで、
双方できちんと手続きをすれば、育休手当は問題なく支給された。
手続きは事務の方がやってくれたので、
双方で手続きがあるということだけ覚えていれば十分だが、
詳しく知りたい方は、以下を参照してほしい。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/content/contents/001326510.pdf
こうして、私は自分事となって初めて、
さまざまなパターンの育児休業給付金について学んだのであった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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