金利ではもう稼げない
こんなおいしいビジネス、誰だってやりたいだろう。でも誰でもできるようになったらもう儲からないってことだよね。そう、金を貸すっていうビジネス。日本でははるか昔にゼロ金利になって、そこから一度も抜け出せずにいままで来ているわけで、あんまり新鮮味はないんだけど、世界は特に米国はこのコロナで要約ゼロ金利の世界に足を踏み入れたわけ。
世界で一番信頼されている通貨が、金利ゼロになって、どんどんFEDがお金出してくれる。投資したくてうずうずしているお金ばっかり余っちゃって、実際に投資する先がそんなにないから、資産価格ばっかり上がっちゃって。で、上場企業でもない、不動産を持っているわけでもないひとは完全にこのバブルというか資産価格の上昇の中でおいてかれちゃった感じ。
それでも、技術力のある新興IT企業なんかは、これまた投資資金を持て余したVCからどんどんお金を調達できる。VCとかエンジェルから入るお金は基本的に資本調達で借入じゃないんだよね。だからなんか使い道も大胆だし。ああ、お金借りて工場作って、金利払って利益がでるように計算したら勝てるみたいな経済ではもうないんだよ。銀行から設備投資とかでお金を借りれるのって、将来のリターンがかなり見えているもんだけじゃん?例えば、「新しいSNS作ったらもしかしたらすっげー独占でいきるかもしれませんけど、見通しなんて立ちませんよ、0か1ですから」っていうものには銀行はお金貸せないわけよ。そういうのにお金出せるのはVCだったりエンジェルだったり、ほんとにリスクとれるお金なのよ、でもそういうお金が結構集まっちゃったりするもんだから、みんなお金は借りるんじゃなくて出資金を集めるベースで成り立ってるじゃない。特にこれから成長していく分野はそうなのよ。銀行ってだから、そういう意味では新しい企業との距離がどんどん離れてて、金借りてないから、しがらみもないし、別にどこだっていいっていうのが本音だと思うんだよね。そういう環境で、イケてるIT企業と関係を作ってこいっていう立場はなかなかつらいと思うよ。だって、とくにこっちに武器がないわけだからさ。
で、今まで通り工場作ってもの作ってます、見たいな会社はどんどん元気なくなっていくわけ。そんなに投資するものもないから借金も減るし、つまり銀行の収益源がなくなるし、なので、いろいろ考えると銀行のオワコン感は強まるばかりだなぁとおもうの。
目先の収益だけを追っているぶんには、まだまだなんとかやっていけるくらいのチャンスはあるんだろうけど、それが来年で止まるかもしれないし、今年で終わりかもしれないし、なんだかんだでそうやって5年くらいはやっていけるんだろうけど、自分がどうしてもそういう大きな絵を描いてしまいがちだから何か個人レベルでできることを探さないとと常に思ってしまう。