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会社で恫喝された話。

2008か2009年くらいだったと思いますけれども、あれはとある合弁会社で働いているときでした。とあるメガバンクと外資系の合弁でフロアにはそれぞれの会社からの人たちが一緒にいるような状態でした。私はその会社に入りたての若造だったので、どちらのカルチャーも特に持ち合わせていないのですが、形式的には一応外資系サイドだったのと、マインド的にも勝手に自分は外資系だと思っていた節がありました。

ある日営業先から帰ってくると、メガバンク側のおっさんが私を会議室に呼びつけます。特に何も思い当たるものはなかったので、なにかな?くらいの感じで部屋に行くと、なぜかものすごい剣幕で怒鳴りつけてくるのです。あまりの衝撃で何を言われていたのか、まったく覚えていないのですが、とにかく「その態度はなんだ」とか、「お前の年次でそれはなんだ」とか、まあ早い話、とにかく私のことが気に入らなかったことは確かでした。

何が恐怖だったかというと、恫喝されている間もその後も「なんでこの人はこんなに怒っているのか」が全く分からなかったことです。私は割と上からは好かれるというか、うまく立ち回れるタイプだったので、前職でも空気を読みながらちゃんとこなしていた自負があったのです。ですので冷静に分析しようとしたのですが、なんでそんなに怒るのかマジで意味が分かりませんで、考えれば考えるほどその人の事が気持ち悪くなってしまって、その人が視界に入らないように、その人の視界に自分が入らないようにかなり気を付けて過ごすようになりました。だって、理由が全然わからないんだもん怖いじゃん。いつまた今度は殴られるか刺されるかわからないなんて。

今思い返せば、これって会社にちゃんと言ってしかるべき対応をすれば勝てた案件だったかもしれません。メンタル不調を訴えて、この人のせいだと言えば異動させるくらいのことはできた可能性はあります。(どうせメガバンクに戻れるんだしさ)やっときゃよかった。まあでもいいや過ぎたことだし、許してやんよ。

どんな奴だったかなぁ、あれ。もう名前も覚えてないや。あの時点で俺より10歳以上は上だったなぁ。そんで、背が小さくてぇ、ヅラだったかなぁ?うん、あれはヅラに違いなかった。境界線がすごく特徴てきだったもんね。それと、英語は一切できなかったよなぁ。リテール支店で個人営業かぁ、たしかに先は明るくないよねぇ。でもさあ、だからって若者にあたって心理的ダメージを与えるのはよくないよ?っていうか、俺に対してあんなにナチュラルに恫喝かましてくるくらいだから、今でもきっとやってんだろうなぁ。でもあの頃からは比べもんにならないくらいコンプラが厳しくなったから、アウト―!ってなって段ボールで寝てる可能性もあるよねぇ。だといいなぁ。これ以上被害者が増えませんように。

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