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ロンドンで会った可愛いおばけの話

ずっと昔の話です。


可愛いおばけに
出会ったことが
あるんです。


怖い話じゃないですよ。


良かったら聞いて
くださいな。



ロンドンに住んでいた時です。

サリーという女性の大家さんの家の一部屋を
借りて住んでいた時期がありました。

3階はサリーの部屋
2階に私の部屋
1階にはキッチンと
リビングがありました。

ごく普通の一軒家です。

その家は駅からも近く
素敵な家々が並んでいたし
内装も素敵で私はいい場所を見つけたと
喜びました。

サリーはとても
早く寝る人で
私が夜10時過ぎに帰宅すると
家の中はしんとして
寝静まっていたんです。

その中を音を立てないよう
そっと階段を上り

バスルームで歯を磨き
パジャマに着替え
寝床につくのが日課になっていきました。


その家に住むようになって
数週間。
あることに気づきました。


夜中に誰かが
自分の部屋のドアを開けて
覗きにくるんです。

覗くだけで
部屋には入ってきません。

半分寝ているし、ぼんやりとしか思い出せません。

もしかしたら夢なのかもしれないなとも
思いました。


でも1度や2度じゃなかったんです。


だから
きっとサリーが
私が帰宅したかどうか
心配して

夜中にのぞきに
きているんだろうな
ぐらいに思っていました。


ある晩のこと
私が寝ていたら
やっぱり誰かが覗きにきました。


ああ、またサリーがみてるわ


寝ぼけ頭でそう考えました。

でも
この日はいつもと様子が
少し違いました。


突然
ベッドに寝ている
私に向かって
サリーが
ダダッと
走ってきたんです。


いやいや、ちょっと待って

サリー

それは無理だって!


夢の中なのか、現実なのか
よく分かりません。

身体が硬直して動けません。


私はいつも両手を上に
伸ばして寝ているのだけど

そのサリーらしきモノは
私の上に馬乗りになって
手を重ねてきました。



えっ、なに?


その手は




小さかったんです。


サリーじゃなかったんです。

子供の手だったのです。


翌朝、キッチンでサリーに
聞きました。

「夜中に私の部屋に覗きにきてる?」

「まさか!そんなこと
一度もしてないわよ!」

私はサリーに
夜中に誰かがドアをあけ
覗きに来ること


昨晩はその誰がか
馬乗りしてきたこと
そして
手が小さかったことを
話しました。


そしたら
サリーはちっとも驚きもせず
にっこりしてこう答えました。

「ああ、それは女の子の
おばけよ。
この家にずっと昔から
いるの。
いたずらっ子なのよ」


サリーが楽しそうに
話すから
私も怖がることではないんだと安心しました。


ある日曜日
サリーはデートで朝から
出掛けて不在でした。

私はリビングにある
手触りのよいカーペット
の上で足を伸ばして本を読んでいました。

ひとりで過ごす
静かな日曜日
午後のひととき。

その時でした
私のちょうど
おしりの近くで



ぷぷーっ


とおならの音がしたんです。
絶対におならです。
断言できます。


ちなみに
私は
おならはしてません。

だから
背後に向かって
声をかけました。

まったくーもう
いたずらっ子なんだから!


おばけのオナラを
聞いたことが
ある人は
きっといないでしょうね笑

この体験は
ちょっとした
私の自慢話です。


おわり



過去に書いた記事をリライトしました。

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