BUMP OF CHICKEN 「aurora arc」
タイトルのアルバムは私が大学時代の時にリリースされた。その時に何回か聴いて、とても良いアルバムだな、と思った。アルバム自体について覚えているのはそれくらい。
とある女の子がいた。たまにブロンたくさん飲んだり、腕を切ったりする、そんな女の子。
その子はBUMP OF CHICKENが大好きだったので、このアルバムも聴いているだろうと思い、リリースされてから暫く経った頃、夜の公園で私はその子にこのアルバムがとても良い、特に月虹がお気に入りだと言って、月虹をスマホから流した。
その子はやめてくれ、流さないでくれ、と私に言った。本当に一番辛くて、しんどい時期にこのアルバムを聴いて乗り切ってきたから、あの頃を思い出してしまうから、そう言った。
私は月虹を止めて、そのあとは笑って誤魔化した、よく覚えていないけれど。
それから、私はこのアルバムを聴かなくなった。
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なんとなく、本当になんとなく、今このアルバムを聴いている。
このアルバムには人を生かす力がある。あの子がこのアルバムを聴いて生き長らえた意味が聴けば聴くほどわかる。
このアルバムは私にとって呪いのアルバムになってしまった。あの子を思い出さずにはいられない。ああ、もう、なんか、夜の公園、夜の電話、馬鹿みたいな若さ、懐かしいな。メロディが、歌詞が、あの頃と結びついて、私の枕元がゴミだらけになって、眠れそうにない。
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