最近のカーボンニュートラル系ニュース記事まとめ【2024.6.25~2024.6.30】
最近カーボンニュートラル界隈のニュースが少ないとぼやいていましたが、ここ数日、やたらと界隈の情報がよくヒットしたので、ここでそのご紹介をします。
各記事の要約をつけましたので、興味がある記事があれば読んでみてください。(正直わたしは全てを追えていない)
【以下要約】
「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度(SHK制度)」は、温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)に基づき、温室効果ガス(GHG)を一定量以上排出する事業者(特定排出者)に、自らの排出量の算定と国への報告を義務付け、報告された情報を国が公表する制度です。
SHK制度の目的は、事業者自らが排出量を算定することで自主的な取り組みの基盤を確立し、情報の公表・可視化を通じて国民や事業者全般の自主的取り組みを促進することです。
特定排出者が電気の使用に伴うCO2排出量を算定する際、現行の排出係数には「基礎排出係数」と「調整後排出係数」の二種類が存在しますが、これらに齟齬が生じているため、新たな排出係数が設けられました。
新しい排出係数は、非化石証書やグリーン電力証書、J-クレジットを反映させつつ、需要家の選択による排出削減効果を反映する「新基礎排出係数」として定義されました。
これにより、従来の「基礎排出係数」は「未調整排出係数」に名称が変更され、新たな「基礎排出係数(非化石電源調整済)」が導入されます。
【以下要約】
岐阜大学の研究グループは、飛騨高山の森林生態系における約30年の観測により、炭素吸収量の変動と気候変動の影響を明らかにしました。
この研究は、森林が地球環境調節に重要な役割を果たし、長期的・短期的な気候変動が炭素吸収に影響を与えることを示しています。この成果は、将来の気候変動予測と持続可能な社会の構築に役立つとされています。
【以下要約】
持続可能性(サステナビリティ)はビジネスにとって非常に重要な要素です。立教大学ビジネススクールの田中道昭教授は、アップルがカーボンニュートラルを掲げる新製品を発表するなど、グローバル企業ではサステナビリティが標準となっていると指摘。
特にアップルは、2030年までに全製品をカーボンニュートラルにすると宣言し、その第一歩としてアップルウォッチ・シリーズ9を発表しました。アップルは製造過程でクリーン電力を使用し、環境保護プロジェクトへの投資で排出量を相殺しています。
他のメガテック企業もサステナビリティに積極的に取り組んでおり、テスラは太陽光発電とEV車のエコシステムを構築し、ボッシュは2020年にカーボンニュートラルを達成しました。
富士通の調査によると、サステナビリティに取り組む企業(チェンジメーカー)は、売上や利益の増加、顧客満足度の向上など高い事業成果を上げています。しかし、日本企業の取り組みは遅れており、チェンジメーカーの割合は0%という結果が出ています。日本企業はサステナビリティへの取り組みを加速させる必要があるとしています。
【以下要約】
脱炭素スキルの需要が高まっているとして、アイシン(言わずと知れる旧アイシン精機)の事例を紹介。
CO2排出量を見える化するスキルを習得し、工場のエネルギー使用を分析する従業員の姿を追っています。
脱炭素スキルを持つ人材は、日本国内で今後10年間で約270万人が必要とされ、転職市場でも求人が急増。新たなスキルを学ぶための「脱炭素リスキリング」も注目されており、企業や個人が持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいると報道。
【以下要約】
自動車販売会社の販売員が脱炭素スキルを学ぶ研修会を初めて開催した記事です。
約50人が参加したこの研修会では、経済活動と環境対策を両立させる重要性を学習。政府や金融機関、メーカーの役割に分かれた参加者が、社会全体で脱炭素化を進める模擬体験ゲームを行った。
【以下要約】
欧州投資銀行の調査によると、中国国民の73%が地球温暖化を最も恐れており、アメリカ(39%)やEU(47%)のそれを上回っています。
この結果の背景には、
・異常気象による被害が顕著であること
・政府が「環境的文明」を標榜していること
・クリーンエネルギーが経済成長に繋がると期待されていること
があります。これにより、中国の環境意識が世界の環境対策に大きな影響を及ぼすと見られています。
以上、わたしが気になったカーボンニュートラル系のニュースでした。
専門的なあれこれのニュースも良いですが、実際のビジネスシーンでのカーボンニュートラル記事の方がわたしは面白いですね。
中でも最後の中国のくだりは興味深く読みました。
今回も長文最後までお読みいただきありがとうございました。