世界のメガトレンドとしての気候変動問題はなぜ日本で盛り上がらないのか
気候変動問題やカーボンニュートラルに関して情報を収集していると、どうしてもその分野の専門的な情報に偏ってしまう傾向があります。
以前記事でも紹介したCDPだったりTCFD、国連とかIPCCとか。
正直、実際のビジネスシーンにおいては直接的な関わり合いが少ないところからの情報が多いです。そして専門的で科学的な話が多いので、私のような研究職でも技術職でもないド文系人間にとっては、(゚Д゚)ポカーンな話になってしまうのです。
様々な知見を有する環境コンサルさんと話をする機会を得ても、現状認識の確認であったり、企業のサステナブル担当さんが業務において世界のレギュレーションをどう落とし込むかと言った、実務的な話題になりがちです。
そこでもっと広いトレンドの話を聞きたい。
実際の経済寄りの話を聞きたいなと思っていたところ、前日銀審議委員の片岡剛士さんレポートにぶち当たりました。片岡剛士さんと言えばリフレ派の論客です。
この場を借りてご紹介いたします。
昨年11月のレポートでちょっと前のものですが、一発目に気候変動問題について言及がなされています。このことから気候変動問題の重要性が伝わっていきます。この気候変動に関する記事のあとに、テクノロジーによる創造的破壊、人口構造の変化、世界の分断と社会の不安定化と続きます。
レポートの中で現状の気候変動問題を放置することは、自然災害や異常気象を更に深刻化させることとなるとおっしゃっています。
しかも気候変動関するリスクは数あるグローバルリスクの中でも、もっとも高いウェイトを占めている。
温室効果ガス削減目標として、2030年までに2010年比で大幅な削減が必要なのですが、現状では目標達成が困難であることが指摘されています。
その原因はイノベーションの問題であったり、莫大な投資が伴いのでハードルが高いのが大きいとあります。
このPwCのレポートにあるように、気候変動問題は決してオワコンでありません。ですがその達成には非常に困難がつきまとっているのは事実です。
困りましたね…。やはりここに行き着くんですね。
何事も青写真が描けないことには、なかなか一歩を踏み出せません。
これをこうすれば、きっとこういう結果が出るだろう。出るはずだ。出す!と気持ちが上向きになれば、人間はそれにチャレンジします。見通しが立つと言うことは極めて重要です。
ですがこの気候変動問題。ステークホルダーは世界中の全人類です。
全人類が同じ方向を向いて行動を起こさないと進みません。
ですがそんなこと無理です。
全員が同じ方向を向くなんて映画インデペンデンスデイくらいです。
なのでせめて世界の多数が足並みを揃えましょう。
それがCOPだったりします。
しかし世界の多数が同じ方向を向いて前進している。これがなかなか実感できないのが実情ではないでしょうか。
一部の情報で日本が飛び抜けて脱炭素に関心が薄いようなデータもありますが、それはちょっと違うと思います。
世界で本当に気候変動問題が盛り上がっているなら、世界のトレンド大好き日本人に影響を与えていないなんてあり得ない。もっと盛り上がっているはずです。
世界的なメガトレンド。
これが実感できるような雰囲気を醸成することが、いまの気候変動問題に求められていることなのでは?
そう愚考する記事でございました。
もしも気候変動問題を自分事、身近なことに落とし込める企業やトレンドを作り出せたら、おそらくその人は大きなビジネスチャンスを掴むことでしょう。
誰か私にヒントやアドバイスください。
弊社でできることであれば是非チャレンジしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。