香を憶うパラレルワールド
先日見た夢。
タランチュラを手のひらに乗せ、
「この子外に逃がすよ?」と言いながら、
窓から外へ出してあげた。
手のひらに感触が残る。
ちょっとフワッとしていた。
触ったことも、
実物を見たこともない。
まったく本編と関係ない話からスタートした理由は、
最近まったく記事を書くことが出来なかったから、
とりあえず助走だ。
ここのところ聞いている音楽は、
先日配信された「The White Lounge」のサウンドトラック。
そのエンディングに歌われたのは、
香水とのコラボで作られた曲「フロリジナル」。
⚠こちらは既にオンライン販売されていないためご注意ください。
⚠わたしは香水の香りを知りません。
上記にあるように、
各音に香りがそれぞれ割り当てられている。
香水の香りを先に決め、
選ばれた香りに当てられている音(11音)のみを使用して作成されたのが「フロリジナル」だ。
曲調はとてもリズミカルだが全体的に淡白。
ミセスの曲中でテンポを変えたり、
転調に転調を繰り返す等の大きな動きはない。
全体的に低い音が並び、
カラオケで原曲キーで歌うには低すぎてキツい。
音が決まっているからなのかもしれないが、
初めて曲を聴いた時は今までのミセスとは違う感じの曲だなと思った。
だからといって決してつまらない曲ではない。
聞けば聞くほどクセになるのだ。
今側にいる恋人の纏う香り。
相思相愛になれない。
どれだけ愛を伝えられても、
どうしたって愛を返すことができない自分がいる。
どこか相手との間に一線を引いてしまうのかもしれない。
二人の関係が終わるのだという感覚があるのかもしれない。
これ以上恋人との思い出をイヤな記憶に変えたくない。
キレイなまま終わらせたい。
なんだか寂しい曲だ。
それと同時に違和感もある。
時間ではなくて「次元」。
追われる側になれない「僕ら」。
彼はいつも追われているのではないか?
僕らとは彼と誰?
わたしが行き着いた答えは、
「パラレルワールド」。
もしくは「鏡」だ。
目の前に貴方がいる。
触れることはできる。
香りもある。
手に届くほど側にいるのに、
愛を何度も伝えているのに、
お互いがお互いに愛されていないと感じてしまう。あぁして欲しい、
これを理解して欲しい。
愛を試すように、
願うことは次々溢れてくる。
心が触れ合わない。
まるでパラレルワールド。
同じ時間を過ごしてもすれ違うのならば、
時空を超えて貴方に必要とされたらいいのに。
これは大森元貴の恋愛模様を歌っているのだろうか。
いや、
おそらく人間関係全般においてなのかもしれない。
そこにはファンとの関係も含まれる。
彼はライブなどで、
ファンへ「愛してる」と伝える。
おそらくファンも「愛してる」と答えている。
相思相愛のように思える。
でも、
お互いにその愛が伝わっていないと感じる事がある。
彼らが人気になればなるほど、
愛が広く遠くへ行ってしまう感覚になり、
「愛されていない」とまで思ってしまう。
自分はもう特別ではない、と。
そして彼もまた、
色んな形で愛を伝え続けているのに、
届いていないことを感じてしまう。
正確には、
一部に伝わっていないだけだと思うのだが、
その「声量」が非常に大きいがために、
愛を受け取っている人の声が届いていないか、
信じられなくなっているのかもしれない。
愛を伝えてもらっても、
いつまでも変わらず愛し続けてくれる「完璧な思いはない」。
どうせ離れるなら、
傷つける前に離れてほしい。
そんな風に心に壁を作る自分で自分を孤独にしていることはわかっている。
それでも耐えられないから強がってしまう。
本音は、
愛してくれているなら、
どうかこれからの自分を信じて見守っていて。
僕が思い描く世界はもっともっと貴方へ愛を伝えることだから。
どうか信じていてほしい。
日本には、
書道や茶道・華道といった独自の芸道があるが、「香道」というものもあるそうだ。
大切な人はいつまでも側にいてくれるなんて高望みはできないけれど、
その人の香りを纏っていることが、
今自分は独りじゃないのだと知ることができる。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?