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焼き付けられた思い出

シャッターをきる。
フィルムを巻く。



「すべて」をその時まで待つ。
何を撮ったっけ。
使い終わるまで待ちぼうけ。



早く見たいから、
空も撮ったっけ。
道端に咲く野花も撮ったかな。
野良ねこも。
時には、
机の飾り棚撮ったりもしたな。


現像から戻ってきた写真を袋から出す瞬間は、
プレゼントを開けるワクワクとちょっと似ている。
撮ったのは自分だし、
レンズ越しの世界も見ているのに、
どんな写真が入っているのかというワクワクと、
ちゃんと撮れているだろうかというドキドキと。


1枚1枚写真をめくる。
シャッターをきった時の気持ちが蘇る。
ちょっとピンがぼけたもの。
何を写したのか分からないもの。
見ていた景色とちょっと違うもの。
撮った記憶のないもの。
狙っていたわけではないけれど面白いものが写っているもの。
ピントがピッタリはまって最高の一枚が撮れているもの。


思い出はレンズ越しから、
焼き付けられた世界。


記憶から消えてしまいそうな過去も、
レンズ越しとしては残っているのかもしれない。


見ても思い出せないかもしれない?(笑)





子どもの修学旅行にインスタントカメラはOKと言われたけれど、
懐かしいインスタントカメラは現像代よりも高いのでは?と思える値段。
知らぬ間にインスタントじゃなくなったようだ。


最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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