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自分の言いたいことを的確に表現する言葉を選ぶために「考え切って」話していますか
Standfm の私の番組は2年目に入り、2年目の主軸コンテンツとして
「言語化道場」を毎週月曜日に配信している。
私がこの企画を推し進める理由はただ一つ。
外国語力を司るものは母国語力だということを体感してみる場が必要だと思ったからだ。
例えば、同じ条件の英会話教室に同じように同じ期間通った二人の英会話力の結果に大きな違いが生まれたとする。一人はある程度話せるようになった。一人は少しは上達したが話せるようになったとは言えないレベル。もしこの二人にインタビューができたとして、日本語で30分ぐらい話したら、私は前者か後者か英語を聞かずに判断できる自信がある。その人が日本語をどう話すかで外国語の会話力の伸び代はある程度見える。逆を言えば、英会話学校に通う前に話せるようになるかならないかを事前判定することもある程度できるだろうと考えている。
判断の基準は、日本語での説明描写力。
自分が考えてることを思い描いていることを的確な言葉を選んで
わかりやすい順番で簡潔に話すことができているか。
的確な言葉を選ぶために必要なのは「考え切る」ことが完全に習慣化していることだろうと思う。考え切らずにふわふわとしたなんとなくの表現で、文末まで言い切らず、相手に察してもらう前提で中途半端に言葉を選び、簡潔に伝えるという視点で言葉を選べない場合、外国語で的確な語彙を選んで瞬時に話すことは冷静に考えれば、できるわけがないとお気づきになるだろう。
Standfmの私の言語化道場の企画は14週目に入り、今週は5W1Hの型を意識した話し方が課題だ。何を言っているのかわからないと人に言われてしまう人の話し方はわかりやすくいうと、「思考の型」をたどってない場合が多い。もっともわかりやすい「思考の型」の一つは5W1Hだろうと思う。しかし実際にはそれを意識して(あるいは無意識レベルでも)「思考の型」をたどるような話し方をしている人は少数派ではないだろうか。それは国語教育で「話し方」を鍛えられてこなかったからなのだが、いつ、どこで、だれが、何を、どうしたという基本中の基本の型さえ、思考のデフォルト設定として定着している人はそんなに多くない体感がある。
私が今まで日本語のレッスンで最も多く接してきたドイツ人は、この型が完全にデフォルト設定として話し方の中に溶け込んでいる人が多数派の印象。最近レッスンが始まった中国人にもこの「型」を感じることができる。聞けば中国でも言語技術教育なるものがしかりとなされているようだ。私も子供の頃の国語の授業で5W1Hのことを習った記憶はある。わかりやすい文章とは?という単元だった記憶だ。でも、残念ながら話すためにという切り口ではなかった。私自身が今、日本語で外国語で話す時にたどっている「思考の型」はおそらく繰り返し何十年も聞いてきた「外国人の日本語」に見つけ後天的に身につけた「型」だろうと思っている。
「思考の型」をたどって話してみるということを体感すると、あることをまざまざと実感できるはずだ。「あること」というのは「今まで考えながら話してなかった」という感覚だ。今週の言語化道場では、まずは5W1Hを意識して話すことに特化している。来週からはここに日本語のコントロールをいれていく予定だ。外国語で話すときには特に初期ほど自分の思った通りには話せない。その当たり前の難所を乗り切る方法は「文法、語彙力増強」以外のほうがむしろ大切だ。短くいうと「話したいことを話し切る」ために考えることだ。
話したいことを簡潔に言い切るために必要なことが一つある。
それは、自分が何を話したいのかを考え切ることだ。
あなたは「考え切って」話していますか。