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リベラルアーツ「数学・幾何学・音楽・天文学」②

今回の記事も前回までに引き続き、4科目「数学」「幾何学」「音楽」「天文学」の繋がりを説明していきます!

「抽象的な視点で繋がりを見ていく」ことを忘れずに、
「学校で習ったこと」は忘れて、今回の記事も見ていきましょう!

ではでは次は3科目目の「音楽」について見ていきます。

音楽

では、音楽について簡単に説明しますと、

「音楽は、数を時間で表したもの」

こちらも今一つピンと来ませんよね。

では周波数について見てみましょう。
周波数とは、1秒間に何回振動するかというものです。
つまり振動数。

例えば、オーケストラはチューニングをする際に、Aの音(ラ)を使用します。
そのAの音は440Hzを基準としています。
つまり、Aの音(ラ)は、440回1秒間に振動する音ということです。

上記を踏まえて「音楽は、数を時間で表したもの」
換言しますと「Aの音(ラ)は、440回1秒間に振動する音」

と考えることが出来ます。

では、「音楽」の項目の本題に入ります。
今回の記事でも「フィボナッチ数列」から4科目の繋がりを見ていこうと考えています。
ではでは、早速見ていきましょう!

「Aの音(ラ)は、440回1秒間に振動する音」と述べました。
続けて、楽器に視点を移すと、以下のように周波数(振動数)を元に音は割り振られています。

(五線譜(楽譜)が登場しましたが、楽譜が読めなくても大丈夫、ご安心ください!)


異なる音を同時に奏でる「和音」というものがあります。
今回紹介したいのが、長6度と短6度という和音です。

長6度はドとラの和音。短6度はミとド(オクターブ上)の和音です。

ではこの2つの和音の周波数を見てみましょう。

長6度→ド…264Hz、ラ…440Hz
短6度→ミ…330Hz、ド…528Hz

とこのようになっています。
実はこの2つの和音、”簡単な比”になっているんです。(※「比」という視点を覚えておいて頂けたら、次の「天文学」をご理解頂きやすくなります)

そう!簡単な数学とリンクします。

2つの和音の周波数の比は、
長6度…3:5(264Hz、440Hz)
短6度…5:8(330Hz、528Hz)
です。

何かピンときませんか?
そうです!2つの和音は「フィボナッチ数列」なんです!

フィボナッチ数列は、「この世にこれしか存在しないもの」「根本原理」でしたね。
そしてフィボナッチ数列からは「黄金比(1:1.618...)」が見出せたことを覚えていらっしゃいますか?

「黄金比」は「美しいと感じる比」です。

今回紹介した長6度と短6度は、「人の耳を喜ばせる和音」と言われています。

「この世にこれしか存在しないもの」「根本原理」

根本原理のひとつである黄金比(1:1.618...)は視覚だけでなく、聴覚でも”美しい”と感じてしまうのです。

この項目「音楽」についてはザックリですが以上になります。
次の「天文学」に引き継ぐために、この「音楽」の項で重要だった箇所をピックアップして締めまーす!

●「音楽は、数を時間で表したもの」
●「比」

この2つは次の項目「天文学」でもポイントとなります。


天文学

では、4科目最後の天文学を見ていきましょう。

例に倣って、天文学について簡単に説明しますと

「数を空間時間で表したもの」です。

こちらも馴染みの無い方にはピンと来ないかもしれません。

天文学と聞くと仰々しく感じられますが、数と空間(幾何学)と時間(音楽)の繋がりを予備知識として天文学に向き合うと、案外シンプルだなーと感じます。

今回も簡単に説明するのですが、我々の住む太陽系の惑星、金星と地球の関係が好例ですので取り上げて説明していきます。

金星と地球は太陽の周りを公転していますが、金星224.701日、地球365.242日という時間をかけて公転しています。

下の画像をご覧ください。

(画像は地球と金星の平均軌道)


画像について説明しますと、地球は太陽の周りを8回公転(8年)している間に金星は13回公転します。

公転という周期、時間が登場しました。

ここで振り返りですが、前回の記事で紹介しました幾何学とはどのような学問だったか覚えていますか?

「幾何学は、数を空間で表したもの」でしたね。

画像の様に五芒星を描くには、それぞれ異なる速さで公転する惑星が最接近した際に一点、再び最接近した際にまた一点と、地球が8回公転している間に計5回最接近します(一回の最接近から次の最接近までの角度は144度…五芒星を一筆書きした際、次の角までの角度)。

そして、5回の最接近により画像の様に五芒星が描けます。

地球と金星がそれぞれ8回公転、13回公転という時間、宇宙という畏怖を覚えるほど広大な空間に描いた幾何学、五芒星。



「数を空間時間で表したもの」が天文学。

天文学について、ザックリですがご理解頂けましたか?

では、これまでの3科目で見てきた通り、フィボナッチ数列から繋がりを見ていきましょう。

と言っても、すでにフィボナッチ数列の数字が出てきているのでピンときている方もいらっしゃるかも知れません。

●5…最接近
●8…地球の公転
●13…金星の公転
●144…次の最接近までの角度

上記はフィボナッチ数列に登場する数ですね。


フィボナッチ数列は、黄金比を導き出せる”数”
そして黄金比で構成された五芒星、”幾何学”
地球と金星の公転周期、”時間”

「数を空間時間で表したもの」が天文学。


最後に、時間に関して特に強調したいのが、音楽の項目でポイントとして強調していた「比」であること。

●時間(公転周期)の比から黄金比(フィボナッチ数列)が導き出せ、視覚的に「美しい」と感じる黄金比を含んだ幾何学「五芒星」が描ける。

●音楽の項で登場した和音は、二つの異なる音(周波数)の比によって成立していました。フィボナッチ数列に則った和音の比は「人の耳を喜ばせる和音」「美しい」と感じる音でした。

「音楽は、数を時間で表したもの」でしたが、スケールが宇宙に飛び出しただけ。

視覚でも、聴覚でも、美しいと感じる「比」である黄金比。
黄金比は「この世にこれしか存在しないもの」「根本原理」です。

このリベラルアーツの繋がり、めちゃめちゃ面白くないですか?
4科目の繋がりを見てきましたが、"学"とついてはいるけれども意外と敷居が高くはないですよね?
そして、この記事シリーズでずっと言ってきていましたが、学校で習う事はそんなに必要ではなかったですよね?



インプットとアウトプット

今回、天文学で紹介した地球と金星の公転周期ですが、「地球と金星のダンス」と呼ばれることもあります。
今回の記事では五芒星を導き出すために触れていませんでしたが、下の動画の様な”幾何学の花”も見出すことが出来ます。

https://youtu.be/4cgQNUhtmHM


仕組みはシンプルで、地球と金星の間に1本の直線を引き、地球が8回公転した時点で五枚花弁の”幾何学の花”が描けます。


ここで紹介したいのが、Urania’s heartさん。
上の画像は「天空の黄金比:地球と金星のダンス5.8.13」という作品で、
動画で紹介した「地球と金星のダンス」を手作業で製作された強者です!
(詳しくはTwitterをご覧ください)

https://twitter.com/uranias_heart?s=21&t=bgbT8Neo3SUkgHfRm8X99Q


私は、日頃インプットしている知識をアウトプットとして記事に書き、知恵に変換しているのですが、
Urania’s heartさんのように芸術作品としてアウトプットする方法もあったのか!と感心し、感動させて頂きました。

恐れ多いのですが、この記事を読み、知識を積み重ねている方がいらっしゃれば、どんな方法でも、何でも良いので、何らかの方法でアウトプットして見てくだい。

知識が知恵に変わる瞬間の喜びを感じて頂けるはずです!

個々の知識をインプットすることにそこまでの時間を要しません。
ですが、インプットした知識は一時的で、忘れてしまいがちです。

反対にアウトプットは、時間をかけなければなりません。
まず知識を咀嚼し、反芻し、理解しなければなりません。そうして理解した知識を知恵としてアウトプットする…
知識から知恵に昇華したものは強く記憶に残ります。

繰り返しになりますが、
どんな方法でも、何でも良いので何らかの方法でアウトプットして見てください。
驚くほど、知識が知恵に変わる楽しさを実感できるはずです…


最後に


…というわけで、最後に熱くなってしまいましたが、「数学」「幾何学」「音楽」「天文学」の4科目をフィボナッチ数列で繋げてきました。
如何だったでしょう?意外とシンプルではなかったですか?

抽象的な視点で繋がりを見てみれば、4科目が繋がっていることがご理解頂けたのではないかと思います。

次回の記事では、音楽と天文学の繋がりを、

●「音楽は、数を時間で表したもの」
●「比」

の二つのポイントからもう少し掘り下げようかと思っています。
記事のボリュームを見て別のことも盛り込むかも知れません…

次回の記事も読んで頂けましたら幸いです。

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