消防団って何してるの
22歳で地元に帰って家業の仕事を手伝い始めた頃から地域の消防団に所属している。
父も昔所属していた事を覚えていた。この地域に住んで、しかも商売をしている立場で入団を断る選択肢は無かった。幸い幼馴染と一緒に入団したので心細さは殆ど無かった。
入団後は歳の近い団員の方が気さくに話しかけてくれたりして、打ち解けるのに時間はかからなかった。
常備消防と呼ばれる消防本部や消防署は今では殆どの市町村に設置してある。
なので消防団と役割が被るので必要ないのではと思っている人が増えていると感じている。
消防組織法では、 (消防機関) 第9条 市町村は、その消防事務を処理するため、次に掲げる機関の全部又は一部を設けなければならない。
1消防本部、 2消防署、3消防団
と、定められており、常備消防未設置町だった時代は消防団が消防署の代わりに火事を消していたという過去がどこの地域にもある。
現在でも消防署の管轄ではあるものの、消防署から距離が離れた地域だと火災の時に消防署からの到着よりも地元の消防団の方が現着が早い場合がある。
そんな地域の消防団では今でも消火活動が主な仕事になるので地域住民にとっては大切な組織という事になる。
では消防署近くの消防団は必要ないのか?
という疑問にお答えします。
火事が発生した場合、先ず消防署が現着し、建物火災と確認したら消防団に出動要請をかけます。消化活動を行い火事の規模に応じて、鎮火していなければ消防団も消化活動に参加します。鎮火したら消防署は次の火事に備える為に、すぐに署に戻ります。撤収はかなり早いです。
鎮火後の現場は最低12時間は監視が必要となります。完全に消えたと思っても残り火で再火災が起こる事があるからです。そこで現場の担当消防団が警戒にあたる事になります。深夜の火災の時は朝方まで現場待機になる場合もあります。
夜の建物火災でボヤもしくは半焼の場合は家族は別の場所で寝泊まりするので、深夜の火事場泥棒への警戒をする事もあります。その場合は翌日にその家の人が帰ってくるまで団員で交代しながら警戒にあたります。
つまり現在、消防団の1番重要な仕事は火事の後処理、後始末という事になると思います。
さあて寝ようかなって時間に火災発生のサイレンが聞こえると場所によっては徹夜になるなと思うと、心の中の小さな自分が聞こえなかった事にすればと囁く声が聞こえる。まあ結局着替えて詰所まで走る事がほとんどだった。
消防団に入ってあんな事やこんな事があったとかの話をするつもりが全然違う話になってしまったが、それは次の機会にしようと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?