消化に関わる精油成分
こんにちは!
MART代表 理学療法士の山田佳世です。
さて、今回はタイトルにも書きましたが「消化」についてお話をしていこうと思います。
リハビリをする上で、患者様や利用者様の全身状態などを確認することは必須です。
しかし、どうも見落とされがちな「食事」の部分。
特に外来や通所はありがちですね。
入院していれば食事内容や食事動作、評価する部分・機会はたくさんあります。
けれど、通ってくる方にか関しては見落とされがち。
しかもこういった暑い季節…
食事や水分がしっかりとれていない方は多いのではないでしょうか?
食事を摂る、口を動かす…
食事の部分で栄養のみならず、体に良いことはたくさんあります。
そこで、冒頭に戻りますが、私がお伝えしたいのは消化についてです。
消化に関わる精油成分
食物から栄養を吸収するためには、内臓がしっかり働いてくれなければいけないですよね!
しっかり働かないと、せっかく口から摂取した栄養素を消化して、エネルギーに変えていくことができません。
夜眠れない、仕事が忙しい、ストレスが溜まっている…
色々な原因で、例えば交感神経が優位にある場合、
消化に働く胃、膵臓、小腸は蠕動運動が抑制され、消化液も減少します。
消化がうまくできなければ、エネルギーも多く作り出せないですよね。
そこで、今回ご紹介するのはd-リモネンという成分です。
d-リモネンの特性として、
◆ 血流増加
◆ 腸蠕動活性作用
◆ アセチルコリンエステラーゼ活性抑制
◆ 肝臓・腎臓機能強化
◆ 鎮静作用
などです。
そして、今回注目したいのは、
『腸蠕動活性作用』と『アセチルコリンエステラーゼ活性抑制』です。
アセチルコリンエステラーゼ活性抑制とは
アセチルコリンエステラーゼ活性抑制とは、
これが少し厄介な説明になります。
アセチルコリンエステラーゼは、神経組織や筋肉などに含まれている酵素のことで、
副交感神経の興奮によって、アセチルコリンを分解します。
ちなみに、アセチルコリンは心臓の活動の抑制、横紋筋の興奮、そして、平滑筋も興奮させます。
アセチルコリンの受容体は、ムスカリン受容体、ニコチン受容体があります。
そして、ムスカリン受容体にはM1、M2、M3、M4、M5のサブタイプの受容体があり、消化活動を行う平滑筋にM2、M3受容体が存在しています。
アセチルコリンエステラーゼは、アセチルコリンを分解してしまう…ということは、
消化器にある受容体にアセチルコリンがいかなくなってしまいますよね。
それを、d-リモネンは抑制してくれるのです。
したがって、平滑筋が興奮し腸蠕動を活性化してくれます。
このd-リモネンは、主に柑橘系の精油に含まれています。
特に多いのは、
◆ オレンジスイート
◆ グレープフルーツ
◆ マンダリン
◆ オレンジビター
などです。
精油の可能性
少し、冒頭の話に戻りますが、
栄養素をエネルギーに変えるには、
内臓の働きが重要です。
食べ物をしっかり食べることも大事、
内臓の動きを弱めない様にすることも大事…
アロマ以外にも、内臓を守る、活性させる方法は、もちろんたくさんあります。
ただ、香りを嗅ぐ、塗布するだけでこのような可能性があるとしたら、
ちょっと興味わきますよね(笑)
精油には、様々な可能性があります。
悩み別に、精油を選んでみるのも面白いです。
そして、成分の特性を一度調べてみてください。
メディカルアロマ、と呼ばれる意味も分かると思います。
最後までお読みいただき、有難うございました。
MART代表
理学療法士
山田佳世